『グレート・ギャツビー』はスコット・フィッツジェラルドにより1925年に書かれた小説である。爽やかで、テンポよく、個々の出演人物のキャラクターが大いに語り、センチメンタル。
2018年にこの作品がもし日本の舞台を置き換わるならば、どういう描画になるんだろう?海沿いの広々とした邸宅というののイメージが僕にはないし、アメリカの東部と西部の土地のイメージもない。しかもこれは1925年の物語。今のニューヨーク、サンフランシスコという土地が持つ言葉のイメージとはかけ離れた手触りが伝わってくる。
冒頭と終わりの文章も好きだけど、7章の掛け合いと収束がグレート・ギャツビー全体をスリリングにしている。少し声に出してそれぞれの人物のやりとりを追ってみると、息遣いが直に感じられる。最後は滲むように締める。