桜ってすごい。
入社して、約10日が経ちました。新鮮なことがあります。上司がいるということです。今まで、自分でやることをすべて決めてきました。何を作るか、何を学ぶか、何を考えるべきか。部下という言葉は好きではありません。でも、チームなら好きです。何を考えるべきか。そういうことを教えることのできる人というのはやはり素敵なものです。
僕も新入社員として研修を受けさせていただくことになり、早2週間ほどが経ったことになります。研修という形すら、新鮮なのです。研修を形作る側の方々のことを考えてしまいます。新入社員というのは、現時点でコストでしか無く、その事実を受け止めた上で、研修なり学習をしていくというのが、新卒の定めであると感じます。
思えば、まだ売り上げを上げていない、利益を出せていない人たちが給料を貰うということすら、違和感を感じるのです。儲けることができない人たちがなぜ給料を貰えるのか。会社というのは実に不思議な仕組みです。時間を減ることを前提として、僕らは給料を戴いているのです。なので、研修を受けているだけで給料をいただくということは、畏怖であり、恐縮であり、今後への期待を背負っているということに他ならない、という感覚に陥るものなのではないかと思います。少なくとも、僕はその感覚が今一番大きいです。
さて。エンジニアという立場を通して、仕事を通して、学習というのは通らざるをえない道です。いやしかし、この言い方に僕は違和感を覚えます。僕は学習が楽しいのです。何なら四六時中、パソコンの前でプログラムについて考えていることは全く苦ではありません、むしろそうしていたいという気持ちになることもあります。学習をすること。それが仕事になっているならばそうしているのかもしれません。
しかし、何時の頃からか、学習するだけでは生きていけないと思った自分がいます。不思議なものです。大学にいるだけでは感じなかったことなのかもしれません。
シンプルに言うと、「誰かの役にたったのか」ということ。それだけしか今は考えていません。これもまた、不思議なものです。エンジニアリングについてどんどん知識は付いてきていて、付き合う人も増えてきて、少しずつ責任も増えてきて、歳を重ねてきて、そう思うのです。そういうものなのかもしれません。理由はわかりません。でもそう思います。
そういう文脈において。誰かに考えさせることができるという力。これは何事にも代えがたいものではないかと思います。僕の興味は大学に入ってからどんどん移り変わって、結局は人を中心に巡っていました。簡潔に言えば、
・ビジネスについて知りたい(ビジネス本ばかり読む
・人が何を考えているか知りたい(心理学ばかり深掘りする
・音楽ってすごい(音楽の価値について考え始める
・音楽って哲学だ。(認識について考え始める
・哲学考えた人ってすごい(また人間について考え始める
・ものをつくる人ってすごい(エンジニアリングに戻る
・チームって面白い(スタートアップは面白い
・誰かの想いを叶えることって面白い。エンジニアリングはすごい。
というような過程を経てきました。(ざっくり過ぎますね。)誰のために何ができるか。そんなことをいつも考えています。
まだわかりません。でも、また春になって。色々な考え事をして、ふと帰り道に家の近くの桜の木を見ていて、自然であるということは本当にすごいことだなと思うのです。咲いているだけなのに、思慮に耽らされてしまいました。まだまだ学ぶことは多いと感じた一日でした。