2016年2月14日日曜日

「わたしを離さないで」を読んだ

さっき読み終わって呆然としている。最後まで一貫して少女の語り口が続いていって消えていってしまった。

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「わたしを離さないで」はカズオ・イシグロさんの小説である。先日本屋でばったり見つけた。今ドラマもTBS系列でやっている。1話だけ見たのだがあとは録画していてまだ見ていない。

こんなにも終始切なさのつきまとう小説があるだろうか。今まで読んだ小説の中で、もしかしたらもっともシンプルな構成かもしれない。主たる登場人物も少なく、心の動きがほとんどだ。最後まで一貫してキャシーの視点で書かれている。その描き方がずーっと一定した距離を保っている。自分を見つめている視点の距離がぶれない。そして朗々と話が進んでいく。良いメロディーでも感情的に演奏しすぎるとかえって良さを損なってしまうことがよくある。この小説は良いストーリーを、朗々と主人公の視点で時系列に描き、一定のペースですっと読み手に伝えてくる。あまりにも読みやすいので3時間ほどで読んでしまった。そして今ぐっと重みを感じている。

ストーリーを紹介すると3行でまとめられそうなのだが、それをしてしまっては意味がないのでやめておく。いや、もちろんそれを知っても十分楽しめる小説であることは間違いないのだけれども、せっかくだから何も知らない状態で読むのが一番だろうと思う。

ドラマの1話ではすでに小説の中の核心的な事実を既に導入されていた。ドラマも楽しみである。

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