2012/11/30

サブロク会議に参加しました

サブロク会議に参加しました。

株式会社VOYAGE GROUP - 事業開発の仕組み http://voyagegroup.com/business/development-system/

引用すると、以下のとおりです。

360°会議(通称:サブロク)

中長期的な事業成長に繋がる新規事業、事業改革、重要課題の解決等の提案をBOARDメンバーを中心とし選出されたクルーが真剣に議論し、その場で最終意思決定を行う事業開発の仕組みです。年に2回開催されます。

普段の仕事の中では触れることのないトピックについて、いつもと異なるメンバーで議論し、そして実際に最終意思決定まで行う、という会議です。まさか自分が参加すると思っていなかったので、呼ばれたときは「えっ」というリアクションを思わずしてしまいました。今日、そのサブロク会議が終わりました。せっかくなので振り返りがてら、文章に起こそうと思います。

まず、参加して個人的に感じたことが2つあります。1つは、自分の会社の事業モデルを全然把握できていなかった、ということ。もう1つは、自分のエンジニアとしての事業をつくる価値についてです。

VOYAGE GROUPは様々な事業領域があります。メディア・リサーチ・アドテクノロジーを中心としつつも、各分野にアセットがあります。ただ、僕の立場としては普段係る領域はごく一部なのです。端的に言えば、他の部署の仕事やビジネスモデルについてよく知らないわけです。強いて言えば、ビールとピザ片手にエンジニア同士で「あそこの作り、もうちょっとこうしたらいいんだよなー」「そうですねー」という会話をするのが僕の情報源だったりします。なので全体観というところで捉える機会というのは意外となかった。意外と言うよりも、なかった。そしてそれらを把握できていないということに気がつけました。どこに売っているのか、誰がどのように事業を広げているのか、何を目的にしているのか、その事業の肝は何なのか。そういうことを知りませんでした。知らないと当然改善案や、明日からどのようにしていけばよいだろうか、という提案は出せません。正直なところ、僕は把握するので精一杯でした。全然知らなかった。

そして各領域についてエンジニアリングの関わる範囲は多岐にわたります。外部システムとの連携であったり、どんなデータを保有するかという視点であったり、そもそもサービスとして実現可能かという点であったり、エンジニアとしてそれを作るべきか作らないべきかという判断であったりします。そういう視点で今日の提案を見ていることが多かったです。そういう視点を織り込みつつ(そして譲れないところは「それはできません」と主張する義務が僕達エンジニアはあります)、様々な事業のこれからのかたちを考えることができたのは、とても良かったです。今の自分の見識では判断しかねる領域については、単純に僕の知識が狭いということであったり、一エンジニアとしてのポリシーが曖昧であるということに他ならないからです。Webの事業という大きなドメインを捉えつつも、成長性と実現可能性を踏まえてエンジニアの視点から適切な解答を行うという面について、僕の眼の未熟さを感じました。

今大きく感じていることは、参加できてよかったということに尽きます。普段ボードの方々がどんな議論をしているのか、そういう様子を垣間見ることができました。話し合いのスタンスも見えました。5人5チーム、それぞれの案を明日の事業につなげようと、議論を重ねていってそれぞれの分野の強みを重ねあわせて、徐々によりよい形になっていく様を見ました。実際にいくつかの最終意思決定がその場で成されました。僕が言うのも何ですが、そういう体験や場であったということが、今日の会議の何より大きな影響だったのではないかな、と思います。

そんなこんなでここ4週間くらいずーーーっとそんなような事業よりのことを頭に巡らせていました。商品を見れば何かを想起し、Webサイトを見れば新しいカタチを考え、バナーを見れば新しい広告の形を想像し、家に帰れば一日に考えた案を振り返る、そんな過ごし方をしていました。そんな中、今日はサブロク会議明けにビールを飲みながらSICPの無限ストリームのところの話はやはり美しいなぁと思ったり、Haskellはよくわからないけどすごいなぁと思ったりして、そういういろんな物事が頭の中をぐるぐるした日でした。