2013/12/29

くりかえしくりかえしの振り返り



空港が好きで、空港に来ると文章を書きたくなります。今夕方で、夕陽がとても綺麗です。さっきまで昼の空だったのがどんどん太陽が地平線に近づいていって、徐々に空の橙色の部分が濃くなっていきます。青かった山の色が光の加減で暗いシルエットになって、周りの雲は太陽に近ければ近いほど赤くなります。やがて雲も黒いシルエットになって、気がつけば夕方の空模様です。目の前に止まっている飛行機も徐々にシルエットがくっきりしていて、正面には羽田空港国際線ターミナルのビルが見えます。もうほとんど空の青い部分は暗くなっていて、山際の橙が極深くなっているところと良い按配のグラデーションをいつの間にか描いています。あ、ちょうど明るい星が一つだけ見えるようになりました。

そんな様子を見ながら、今年の振り返りをしています。普段PCの画面しか観ませんから、なんともこうやって目の前で動画を見ているような不思議な気分になります。

人に何かを伝えることは、人に何かを感じさせること。そういう相手に伝わった感覚というのを如何に失わずにいられるかというのが今年の命題の一つでした。

ソフトウェアエンジニアとしても、ギターを弾くときも写真を撮るときも文章を書くときも。一緒に働くメンバーにもホールに聴きに来てくれるお客様にも。自分に其の時間を割いてくれていることに、こころばかりのお返しをするということ。

毎日くりかえしくりかえし同じことをしているのではなく、相手に何かを伝えるときにくりかえしくりかえし試行錯誤すること。毎日同じ日をくりかえすのではなくて、試行錯誤をくりかえすこと。一日一日の一歩一歩を試行錯誤すること。

振り返ってできなかったことは、自分が客席にいって、受ける側になって、感じること。絵を観たり、ホールで音楽を聴いたり、ミドルウェアに感謝してみたり、写真をみて感動したりすること。綺麗なものだけを好んだり、刺激のあるもの、理知的で合理的で功利的なものだけを好むでもなく、常に素になるということ。力を抜いて自然に全て受け入れるようにして聴く観る感じるというのができると、それは多くのことがまた味わい深く興味に沁みるようになるのでしょう。

年々歳を重ねるということが身近になってきていますが、来年も又いろいろ感じて呼吸をして、また新しいものづくりや表現すること、伝えることに活かしたいと思います。今年もみなさまお世話になりました。良いお年をお迎えください。