2017/12/31

2017年を振り返って

2017年も大晦日となりました。今年も素晴らしい一年でした。

仕事について。いくつかの独立したサービス群を作りつつ、プロダクトに関する意思決定を多くした年でした。去年とは少し立場を変えつつ、内面と外面からシステムをみて決定を求められる機会が多かったものです。一年を通じて、問題を解いていました。個人ではなくてチームで問題を解くことの難しさを痛感した一年でもありました。プロダクト内外で自分の知識が増えれば増えるほど、それを背景やコンテキスト、そして私達の意思決定の理由を明確に伝えなければなりません。情報を多く持つ人ほど、そのエッセンスと自身の考えを明瞭に、正確に伝えなければなりません。

小さなチームで大きな仕事ができたでしょうか。もうインターネット広告へ携わった年数だけでみると5年9ヶ月ということになります。広告業界だけでみても様々な動きがありました。メディアと広告主とユーザー、それぞれのプレイヤーの論理と倫理、インターネット広告の時代性と継続性、経済的合理性の成り立ち、収益性は何と相反するか。そういったテーマを語り尽くせぬほどに考えた1年でした。何か言葉にならぬ感慨がここにあるのは、自身の手ではうまく今の時代に即したものがつくれていないように思えるからかもしれません。多プレイヤー環境下での力は相対的なものです。プロダクトとしてうまく形にできなかったと思える部分がいくつもあり、それは組織としての成長の余地であると考えています。

成長のスピードを上げるにはどうしたらよいのでしょう。同じ速さで動いていても、成長は止まっています。実感を上回るには、自分が想定をした枠の外に出なければなりません。新しいことをするのはわかりやすい例だと思っていました。でも最近は新しいことをすることそれ自体を刺激ではないと思うようになりました。新しさの中に今までの様式と異なる価値観を探ることで初めて、それまでの自分の様式が変わるのです。自分のやり方に自信がなければ、変化はありません。その場合はひたすら真似るしかないのです。今こうして多少なりとも自分の仕事なり考えのパターンとも言えるもの、これを変えるときに初めて変化があるのだと思います。これまでの期間は自分の型を学ぶ期間であり、きっと今は自分の型を変えていく時間になるのだろうと、今振り返って感じています。

今年は外に向けてお話する機会が少し増えました。「データ分析基盤入門」の共著と、WEB+DB PRESS Vol.102への寄稿をしました。また、PHPカンファレンスにも初めて登壇しました。ポッドキャストを始めたのも今年の7月から。ajito.fmでは多くのゲストの方々とゆっくり話す時間を持つことができ、感謝しています。ポッドキャストをするのは初めてでしたが、「聴いてますよ」と声をかけていただくことも増えて嬉しく思っています。どうもありがとうございます。

また来年も皆様にとって良い年になりますように。