最近はよく風呂に入るときに本を読んでいる。長くても30分ほど。この本はそこで読み、1ヶ月ほどかかってしまった。
タイトルのとおり、禅の観点から日本文化について語られている本である。書店の戸棚にあるのをみて、なんとなく惹かれて手にとってみたのがきっかけである。
日本における他の宗教に関しては触れられている部分は少ない。しかし、自然をどう感じるか、武芸、茶に関しての考察については専門外の自分でも十分に楽しめる内容だった。そもそももとが洋書で、出版されたのが1950年代。戦後、英語圏から日本の文化を考察する入り口として、この本があったことの影響は大きいだろうと感じた。「菊と刀」よりもより具体的であり、かつ欧州の詩や文学との比較も豊富だし、より日本文化と禅についてミステリアスな印象を与えたのだろうなあ・・と想像しながら読むと楽しい書籍だった。