2011年12月31日土曜日

今年の私的まとめ

12/28から北海道の実家でのんびりと過ごしています。今年も一年間色々なことがありました。今日は今年あったことを振り返って行きたいと思います。

就職活動



今年の年明けは就職活動をしていました。とは言ってもほとんど受けておらず、去年から続けていたECナビ(現:VOYAGE GROUP)でのインターンに行っていました。この頃はnode.jsばかり触ってました。あとvimの設定ばかりしてました。(あれ、それは年中…?)

2/20 室内楽コンクール



室内楽コンクールにクラシックギターのアンサンブルで出演しました。プレ素のギターパートでアンサンブルを組んで参加しました。曲はノベレッテとボヘミアの歌でした。クラシックギターでのアンサンブルは去年のプレ素での演奏会以来でしたが、楽しむことが出来ました。微妙なバランスを保つこと、ザッツの自然さなどが直に演奏に反映されるため、非常に緊張感の高い本番だったと記憶しています。みなとみらい小ホールで演奏したのはこの時が初めてで、ギターの音を響かせやすいホールだと感じました。

2/12 trippiece参加



@ishidaian から誘いを受けて初めて会ったのがこの日でした。今年はいろいろな出会いがありましたが、今考えると変化が多かったのはこのときがあったからだと思います。trippieceのコンセプトや、様々な仕掛けを準備していること、そしてそれを実現するにはプログラマが必要だという話を聞きました。彼もECナビでインターンをしていたので、会ったきっかけとしては自然だったのかもしれません。

Trippieceプレリリースと、反省と。 | Source

3/11 震災



今年一年を振り返る上で、最も記憶に残っていることです。そして今も続いています。震災の言葉をならないほどの大きさと、あの日本中の動揺と、その後の暖かい団結。今年一番テレビを見ていたのはこの一週間でした。そして同時に、マスメディアや個人の伝える情報の重みを感じ、自分が今できることはなんなのだろうと打ちひしがれていました。このときはあらゆる物が緊急時の状態になっていて、いつも乗っている電車も、就職活動も、学校も、全てが違った様子になってしまっていて、ああ本当に大変なことになっているのだと、2次的3次的な影響から重ね重ね感じていました。

この日はレコーディングで自由が丘に向かう予定があったのですが、東横線も止まってしまい、身動きがとれない状況でした。家の近辺は停電しており、ネットも通じなくなってしまったのでほとんど情報も得られない時間が続きました。近くのコンビニでは人だかりができていましたが、懐中電灯を使い、電卓で計算をして店を開いていました。すぐ近くの綱島街道では電車から降りて家まで歩いて帰る人の列がただただ連なっていました。

3/31 起業



まだ慌ただしい中、trippieceはこの日、株式会社になりました。

5/14,15 レコーディング



震災当日のレコーディング予定が2ヶ月遅れてこの日になりました。このときは本当に音楽を録ることができてよかったと心から思いました。人と集まって音楽をやることが、色々な人に支えられているということを感じた2日間でした。

5/16 trippieceローンチ



trippieceを初めてローンチしました。このときのローンチはたくさんの反省が残りました。

6/1~6/3 人工知能学会@盛岡



盛岡で人工知能学会がありました。研究関連は年中やっているのですが、こうしてイベントで見てみると少ないですね…。普段は研究室にいます。

7/2 CDリリース



5月にレコーディングしたCDがリリースされました。

Mandolinspiritsリリースとインストアライブのお知らせ | Source

7/31 再びtrippieceローンチ



再度trippieceをローンチしなおしました。前回の反省を受けて、多くの点をみんなで学びました。裏側のコードも大部分を書き換え、拡張しやすい形に変更しました。

trippiece α リリース、または、シードベンチャーでのエンジニアリングについて | Source

8/21 学生ギターコンクールで敗退



今年も学生ギターコンクールに出場しましたが、決勝には行けませんでした。

コンクール終了 | Source

8/22~25 Treasure TA



VOYAGE GROUPのエンジニアインターン、TreasureにTAとして参加してきました。とは言っても僕が参加できたのは4日間だけでした。去年僕も参加したのでそのときのことを思い出しながら、教える時間を設けられなかったことを今では残念に思っています。ですが、日に日に課題をこなしながら着実に知識を身につけていくインターン生のみんなを見ていて、僕もエネルギーを貰うことができました。Webアプリケーションを作るのに知っていなければならないことは本当にたくさんあって、そして作りたいものを作るために必要なものもたくさんあって、勉強する時間は限られています。そこに熱中して取り組んでいる姿というのは、何か心を打たれるものがあります。

そして個人的には教えることというのはやはり充実した時間だと感じたのもこの時でした。

8/25~9/14 サンフランシスコ滞在



trippieceメンバーでサンフランシスコに滞在しました。ミーティングと実装の繰り返しで毎日が過ぎていきました。たまに外出して現地を巡れたのは、息抜き以上の刺激がありました。念願のGoogle本社にも行けましたし、スタンフォード大学やバークレーのカリフォルニア校を見ることも出来ました。現地で働く日本人の方と会う機会も多く、いわゆるシリコンバレー近辺での生活について具体的なイメージを抱くことができたのは良かったです。また、この時期はTechCrunch Disruptもあり、多くの日本人の方がサンフランシスコに来ていたので、日本のスタートアップの方々と話をすることができたのも収穫でした。言葉にする以上に、得たもの、感じたもの、考えたことの多い時間になりました。

デザインから逃げない | Source

11/23 リベルテ



今年最後の演奏会となるリベルテマンドリンオーケストラの第8回定期演奏会に出演しました。

リベルテ・マンドリン・オーケストラ第8回演奏会を終えて | Source

まとめ



いろいろ振り返ってみるとやはりtrippieceと研究と音楽をやっていた一年だったなぁと思います。そして、今年もたくさんの方々にお世話になりました。どうもありがとうございました。

来年は修論の追い込みから始まり、慌ただしい出だしになりそうです。

2011年12月14日水曜日

頭の中の目次



目の前から消えてしまえば、頭からも消え去る
(去る者は日々にうとし)
誰のためのデザイン p.118より


秋も深まって冬になりつつあり、最近様々なことを考えます。考え事を始めるきっかけは人によって様々です。僕の場合、年の瀬が近づき始めると考え事が増えます。今日は最近感じた幾つかのことを振り返っておきたいと思います。

自分の志向性について考える時間をかけました。先週の金土日と合宿があり、よく物事を考えていました。自他の考えをフラットに考えられる場所と時間はとても貴重です。


今もしあなたがある夢を抱いていたとして、それを実現するために今から何をしたらいいか。
もしあなたが学生で、来年から働き始めるとして、これから仕事のために何をやるか。
今一番感謝しているひとは誰で、そしてそれを行動に示せているだろうか。
いつ家族を作るのだろうか。
仕事・家族・友人、そして趣味があって、いったいどれが大事なのだろうか。そしてどれにどのくらい時間を使えるのだろうか。


自分が「そうしたい」と思うことがあるなら、それに対して時間を費やして行かないと何も進まないものです。それは研究でも事業でも友人関係でも恋愛でも一緒だと思います。自分のやりたいことを常に見据えながら毎日を過ごすことの大切さを、改めて感じました。

僕は周りに流されやすい人間です。人の話を聴きすぎてしまいます。人の話を聴きながら広げるのは楽しいことです。しかしその反面、あまりに相手の感情や立場に取り入りすぎてしまって、自分の考えの軸がぶれてしまうことがあります。その対策として、個人的にいつも習慣としていることがあります。それは、とにかく形に残すことです。どこかにとにかく書きます。ツールは特に決まっておらず、そのとき一番速く書けるものに書きます。ある考えに至ったときや、感情になったときに、一単語だけでも書いておきます。

考えや想いというものは不思議なもので、一回頭の中に現れた後にはあっという間に消えてしまいます。次にもう一度現れてくれると、比較的残りますが、また消えます。3回目になれば1ヶ月程度は残ります。暗記科目やテストのためにこれを意識する人は多くても、一番大事にするべきはずの自分のアイデアや考えを意外と蔑ろにしている人は多いように思います。僕の感覚ですが、一単語だけ残っているだけでも、随分思い出しやすくなるものです。コンピュータ的に言うと、まるでindexが貼られているかのようです。indexを知っているだけで、全く検索の速さが異なるのです。案外自分たちが意識していないところで、頭の中では無数のindexが貼られているのかもしれません。

有意義な週末でした。どうもありがとうございました。

2011年11月26日土曜日

UbuntuのターミナルをTerminatorに変更



Ubuntuにterminatorを入れてみました。画面分割が簡単にできて、動作も軽く、設定もしやすいです。あとguakeの機能の入っているものを利用しているので、キーボードショートカットの設定が結構融通効きます。ColorSchemeはいつもどおりSolarizedです。

あとはChrome拡張のVichromeを試していました。vimiumよりも使いやすく、拡張もしやすそうです。

今日はジムに行って帰ります。

【参考】

Ubuntuで最高のターミナル環境を構築する方法 - ノヴァちゃん日記2
http://d.hatena.ne.jp/NovaEra/20110829/1314583270

ColorScheme設定はこのgistを参考に。
terminator config solarized — Gist
https://gist.github.com/943715

tenshu.net: Terminator
http://www.tenshu.net/p/terminator.html

2011年11月25日金曜日

リベルテ・マンドリン・オーケストラ第8回演奏会を終えて

今年最も時間を費やした演奏会の一つ、リベルテ・マンドリン・オーケストラの本番が昨日終了しました。ご来場いただいたみなさま、どうもありがとうございました。そして今回の演奏会に編曲・作曲・指揮・演奏・運営に携わってくださった方々にまずは御礼したい次第です。重ね重ね、どうもありがとうございました。

今回のリベルテの演奏会は、本当に出てよかったなぁと思えるものでした。終わってみて今感じるのは、この一週間はずっと演奏会のことを頭のどこかで考えていて、他のことになかなか意識が回っていなかったということです。僕の中で音楽が生活の中に占める割合がどこかうまく調整できていなくて、没頭することができない時期がありました。今回の演奏会は、完全に集中した状態で迎えることが出来ました。

振り返りを兼ねて、一曲一曲について個人的な反省を書いておきたいと思います。

Debussy/橋爪皓佐 「スコットランド風行進曲」


橋爪さんに編曲していただいたドビュッシーの「スコットランド風行進曲」。始曲にして、もっともギターの音数が多い曲だったかもしれません。橋爪さん自身がギタリストということもあって、ギターパートの演奏についてのアドバイスをうけることができました。マンドリンオーケストラの中で、ギターは左手での音色の変化をつけやすい楽器です。特にビブラートについての指示をいただきました。音を伸ばすときには最初はゆっくりと徐々に速く左手でビブラードをかけるようにするということ、そして、ソロのときと同様にビブラートをもっと強めにかけてよいというアドバイスをいただきました。ビブラートの速度の変化については今回うまく付けられなかったので、次回は慣れるようにしたいです。それによって、例えば中間のCalme Meno tempoの部分についてはもっと叙情的な演奏ができたように思います。

Faure/橋爪皓佐 「エレジー」 ※チェロ独奏:丹羽あいり


ヴィオロンチェロの丹羽さんのコンチェルトでした。編曲はスコットランド風行進曲と同じく、橋爪さんです。この曲を弾いているときは、とにかくチェロの音に聴きいってしまいました。しかしなかなかチェロとの拍感がうまく測れず、もっとアンサンブルすることができたなぁと思っています(すみません…)。マンドリン系の楽器だとトレモロの揺れで拍感がつかめるのですが、擦弦楽器の場合にはビブラートを頼りに弾こうと試みたものの、うまく合わせることができませんでした。エレジーの重さや哀愁といったものを出すのにも、課題が残りました。アンサンブルに関してはもう少しでコツが掴めそうなので、次またこういう形で演奏できる機会があれば嬉しいです。

壺井一歩 「抜忍アスタリスク」 ※マンドリン独奏:望月豪


壺井一歩さん作曲の抜忍アスタリスクが第1部の最後の曲でした。コンサートマスターの望月さんによるコンチェルトです。この曲を初めて聞いたのは去年の大阪国際マンドリンフェスティバルでした。その時の印象は不思議な空間のある魔性的な曲だなぁと感じたのですが、今回演奏してみてさらにその感覚を深めました。中間の長いカデンツァを終えた後のppの瞬間に、音が時間をまるで止めるかのように、何の音もない音楽が存在していて、その後にすっとその空間に溶けこむように音を出し始めたときは、本当に演奏を楽しんでいました。

実は演奏会前日に大好きなギタリストの一人であるイョラン・セルシェルさんのコンサートに行ってきました。その演奏会のキャッチフレーズが「時は止まって−限りない静けさと沈黙へ」でした。このキャッチフレーズはダウランドのある一曲から取ったものだそうで、コンサートでは音の余韻を意識した、スローな音楽を中心に演奏されていました。そのアンコールの最後に演奏されたある一曲の終わりに、演奏会を締めくくる最後の余韻がありました。11弦ギターの響きが消えて行く中に、時間が解き放たれたように、あるいは止まるように、素晴らしい時間が過ぎて行きました。なんだかその感覚が、翌日の演奏会本番の舞台上で同じように蘇ったのです。素晴らしい瞬間でした。

Kagel 「Musi」


Kagel作曲のMusi。Kagelは現代音楽の作曲家として有名な方で、MusiはKagelの作曲した唯一のマンドリン合奏のための曲です。この曲は本当に演奏するのが難しかったです。初めて合奏で音出ししたときは、どんな曲なのかまったくわからなかった程です。音の数もリズムも多くて、演奏するのがやっとだったというのが実際のところです…。しかし、練習をしていく中で、だんだん楽しくなっていったのもまたこの曲でした。冒頭から持続している8分のリズムが形を変えながら跳ねていくようでした。とある日の練習後の飲み会では、この曲が一体何を表しているのだろう、どんなイメージで作曲されたんだろうなどという話で盛り上がりました。結局のところ何だったのかは演奏者自身もわからないのですが、ある側面としてきっとこの日常にある音の抽象的な表現の集まりというものが表現されているのかもしれません。例えば机を平手打ちした時の音や、何かに擦れる音や…。突然fffのところである種の作為的な意志があって、もしかしてそれは人間なのかもしれません。しかし、やはり答えはわかりません。

Ravel/鷹羽弘晃 「クープランの墓」


今回の終曲です。編曲は鷹羽先生でした。ラヴェルのもつピアノからのイメージを個人的には大事にしようと思っていて、編曲の中にもそんなエッセンスを感じました。音の粒感・広がり・透明感といったものを表現するのに、マンドリンオーケストラというのはきっと面白い方法がまだまだたくさんあるのではないかと思います。最後の土日で急激に良くなったのはこのクープランの墓でした。これがもっと準備期間があったら、もっと違う形の演奏になっていたかもしれません。それでもクープランの墓を演奏できたことは良かったなぁと思っています。フーガでは良い瞬間がありましたし、トッカータではこの曲の面白さを感じることができました。ピアニストがピアノを弾く一瞬間前に描いているイメージを、より詳しく書いたような印象をトッカータからは受けました。しかし、終曲ということもあってか、何度か周りも僕も力みが多い場面があり、音ミスも聴こえる範囲であったように思います。きっとテンポに関してももっと魅力的なところまでいけたのではないかと思います。それでも、なんとかこうして本番で演奏することができて、僕は純粋に嬉しく思っています。

音楽的には何より、鷹羽先生との練習から学ぶことがたくさんありました。練習の進捗がいつもより遅くなってしまったこともあり、直前の土日で一気に良くなっていたというのが実際の所ではありますが、その分直前2回分の練習は本当に濃いものでした。内心多くの演奏者は今回演奏会で演奏するのに練習が間に合うのだろうかと不安でした。もっと早くから集中して取り組んでいればもっと充実した内容になったであろうということも否定できないのですが、今回の本番については演奏していて気持ちのいい瞬間がいくつもあり、弾いていて楽しかったです。

また来年度も意欲的に取り組んでいきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。そして来年は是非、今年ご来場いただけなかった方々にも聴きに来ていただきたいです。長くなりましたが、どうもありがとうございました。


参考


今回の演奏会詳細は以下のとおりです。アンコールはドビュッシー作曲「小組曲」よりバレエでした。
The 8th Concert
2011.11.23(水祝) 開場 13:30/開演 14:00
トッパンホール (飯田橋駅)
一般 2000円 / 学生 1000円 ※当日チャージ制(当日現地精算・予約不要)
客演指揮:鷹羽弘晃

     演奏曲目
Debussy/橋爪皓佐 「スコットランド風行進曲」
Faure/橋爪皓佐 「エレジー」 ※チェロ独奏:丹羽あいり
壺井一歩 「抜忍アスタリスク」 ※マンドリン独奏:望月豪
Kagel 「Musi」
Ravel/鷹羽弘晃 「クープランの墓」
(アンコール)
Debussy 「小組曲」よりバレエ







ギターの時間で練習風景を取材していただいた時の記事のリンクも掲載しておきます。

2011年11月9日水曜日

第2回 ONLAB Startup School「シリコンバレー流UXアプローチ」 @ SFCに行っ てきました。

久々にSFC(慶應大学湘南藤沢キャンパス)に行ってきました。Janice Fraserさんの講演を聴くためです。詳細は以下のとおりです。講演の内容は極めて実践的で、特にスタートアップの開発者としては思うところが色々とありました。まずこの講演でのメモを書き、その後に僕の考えや感想をまとめておきます。


イベント詳細: http://atnd.org/events/21153
ユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー体験)は、提供するサービスに対する印象や、サービスそしてセールスの成長にも大きな影響を与える、インターネットサービスを構成する要素の中でも最も大切なものの一つです。今回のONLAB Startup [email protected]では、このUXを設計するインタラクションデザインの第一人者としてシリコンバレーで15年間活動してきたJanice Fraser(ジャニス フレイサー)氏を講師として招き、プロダクト開発デザインについてのイベントを開催します。

≪Janiceプロフィール≫ 起業家、ウェブとモバイルのUXデザイナー。 15年に渡るシリコンバレーでのスタートアップの成功と失敗の 両経験を活かし、アーリーステージと大企業をターゲットとし た経営コンサルタントとして活躍している。ウェブサービスの デザインを手がけるAdaptive Path社の共同創業者で、初代 のCEOを務めた。
在職期間中、Adaptive Path社の収益とスタッフを3倍に増やし、 開発したプロダクトをGoogle社に売却した。「Ajax」という言葉 の命名者でもある。現在、Haas, Kellogg, Stanford, Presido Graduate School of Management等、数多くの大学やカンファ レンスで講演を行う。

日 時: 2011年11月8日(火) 18:00開場 ~18:30開始
場 所: 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス τタウ11教室
参加費: 無料
定 員: 100名 (主に学生)

以下、講演概要です。

演題: 10 principles of Lean UX



  1. Design + Prod. Mg. + development = 1 product team

  2. Externalize!

  3. FLOW: think/make/check

  4. Repeatable and routinized

  5. Solve the right problem

  6. Gobal-driven and outcome-focused

  7. Generate many options

  8. Decede quickly and hold decisions lightly

  9. Recognize hypotheses & validate them

  10. Research with users is the best source of information ( & inspiration)




1. Design + Prod. Mg. + development = 1 product team



これが最初であり、もっとも大切なこと。アジャイル開発はスタートアップにとって大事なものたくさんの開発者が集まって開発する。

従来の開発のモデルは以下のようなもの。

|Rest of World | Product owner | development team |

Rest of Worldとはmarketing etc.Product ownerはみんなのことを考えなければならない。マーケティング、投資家、開発チームに何を作らせるか。これはウォーターフォール型の開発。ニーズ聞いてからやり直す。product manager は悲惨な状況。仕様書作って流す。ユーザからのフィードバックも開発チームのフィードバックも得られない。

今の開発はアジャイル。これからスタートアップをやる人は以下のようにやるべき。みんな同じ権限を持つ。

|Design | Manager | Developer |

UX, DEV, Businessそれぞれの共通部分がある。みんながownershipを感じる。
"Product Stewardship" by Tim Mc Coy

UX: ユーザを見て問題を認識し、ニーズを知ることが最も大切。ターゲットユーザと共感することが仕事。
DEV: 屋根を上げるような人(by J. D. サウンジャー)。今まではプロダクトマネージャーが出した要望に答えていた。しかし、これからは、どういうふうにどういう技術を使って最大限UXから与えられた課題に答えられるかを考える人。Developerがinnovationをおこす。
Business: Scale of Justice。難しい決断をする人。ユーザはこう言っている、しかし、ユーザの言うことを聞き過ぎるとよくない。また、開発するときに機能の優劣をつける。

この体制はバランスを重要視した体制。組織が大きくなっていくと、各部門のリードが責任の重なる部分を担当する。どの部分が偉いとかはない。3つの部門が平等に責任を感じながら、各々のスキルを活かしてユーザの課題を解決していく。

2. Externalize!



外に出す!実物にして外に出す。デザイナーにありがちなのはスケッチ書いて捨て、また書いて捨てること。そうじゃなくて、書いたことをすぐに壁に貼る。とりあえず壁に貼って、チームの他のメンバーの眼に見えることにおく。

開発者もやるべきことは一緒。シリコンバレーのスタートアップは現在の開発の進捗状況を全て表示する大きなディスプレイがある。自分の状況をみんなに共有できるようにする。そうするとチームでコミュニケーションが進む。そしてよりコラボレーションが生まれる。

3. FLOW: think/make/check



Developer: build - measure -learn

流れ。流れを作ることが大事。エリックリースの本に書いてある。(※日本でも翻訳版が2012年出るとのこと。)Build - Measure - Learn、この流れが大事。「こんなにいっぱい機能作ったから進んだ!」は嘘。そうじゃなくて、会社の進展は開発者が書いたコードの行数じゃなくて、どの程度その開発者が学んだかで測るべき。開発者が学んで、よりよいプロダクトになっていく。

Designer: think - make - check

デザイナーにもこの流れがある。デザイナーの成長も測るべき。prove - improve。証明して、良くする。Janiceさんがコンサルするときにもこれを行なっている。なぜそれが必要かを証明して、良くなるのであれば実際につくる。

4. Repeatable and routinized



繰り返し可能にする。ルーチンにする。作って測って学ぶフローができたら、routineを作る。チーム内で、課題を見つけたら、フローを通して課題を検証しよう。作って検証しよう。というroutineを作ることが大事。これをすることでチームの効率が上がっていく。

繰り返しのルーチンができたら、会社が大きくなって新しい人が入ってきてもすぐに会社のフローに入れることができる。日本に企業はルーチンとかプロセスを作るのが得意だからたやすくできるかもしれない。

5. Solve the right problem



適切な問題を見つける。正しいことに集中して適切な問題を解く。ユーザヒアリングやユーザテストを通して、自分の製品を使って抱えている困難について解決していく。

今まではプロダクトロードマップみたいなものに基づいて開発していた。けれど最後どうなるかわからない状態で模索していく中で、ユーザの課題を知ることで新しい課題がどんどん生まれてくる。このプロセスの中で新しい課題を解決していくというサイクルをつくることが大切。

6. Gobal-driven and outcome-focused



コードをリリースするときに重要なことは、目標を立てることと、数値での計測対象を作ること。ユーザの課題を解決するために作った機能がちゃんとそれを解決できているかどうかを測る。もし解決できていたら次のサイクルへ。解決できていないなら機能を外して、もう一度作りなおす。ユーザの動向を見つめる。そうすることで、スタートアップがモノを作るときに出てくるムダを省ける。小さくリリースして、いらなかったら外す、というサイクルを取るべき。

7. Generate many options



課題を解決するオプションをたくさん、素早く生み出すことが大事。Janiceさんは実際にUX, Developer, Businessの人が10分間で18のアイデアを出すということをやっている。それぞれの立場で課題が解決できないかアイデアを出す。3人でアイデアを出すことで良い案が出てくる。

8. Decede quickly and hold decisions lightly



18個のアイデアから1つを決める。失敗してもいい。間違える前提で決めたほうがいい。一番大事なのは、ユーザについて学ぶこと。一つのアイデアをとってうまく行かなかったら次の、と3人で決めることが大事。このプロセスに間違いはなく、重要なのは学ぶこと。

9. Recognize hypotheses & validate them



リーンスタートアップで重要なプロセスなのは、いろいろ試すこと。アイデアを試して、そのアイデアがあってるかどうかを検証すること。結果ユーザのことを学んで、次にやることを決めるというのがものすごく重要。どの仮定を検証するかを見定めるのは難しいけれど、たくさん回数をこなせばわかってくる。デザインの分野では仮説検証をするのは新しい。けれどやるべき。

10. Research with users is the best source of information ( & inspiration)



ものを検証するときに真っ先に行くべきなのがユーザのところ。analyticsを使って検証することもできるが、実際にユーザがサービスを使っているところを見て、うまくいっているかどうかを検証することが大事。ユーザのところで実際に話すことで得られるインスピレーションもある。常にユーザと距離を縮める事が大事。

講演はここで終了でした。


聴いていた感想としては、ああ、やはりそうだよなぁと納得することが多かったです。プロダクトを少人数で作っていると、アジャイル開発は必須だとして、その次の段階としてユーザを見るということが意外にうまく行かず、気がついたら大きすぎるフェーズの話をしていたり、なんとなく良さそうなデザインにしてみよう、という話になりがちです。僕は講演の中での話の核は2つあると感じていて、1つはUX / Business / Developmentで責任を平等にチームとして働くという点、もう1つは仮説検証を徹底しチーム全体で学ぶという点です。まずチームとしてUXをメインに据えているのは、Lean Startupならではなのかもしれません。でもこれは本当に大事です。実際にプロダクトを作っていると、なぜこのプロダクトを作るのか、誰のためにどのように使ってもらうことを僕らは期待しているのか、実際にちゃんと意図した通りに気持ちが遷移して誘導できるだろうか、といったことをチームで話し合います。それ自体は良くても、作り始めてからは各々がバラバラに動いてしまい、反省の機会を得ずに止む無くリリースする、ということが大いにあります。要するにちゃんとサイクルを回すことができていないのです。確かにこのサイクルを回すのは大変なのです。全員がちゃんと集まって、プロダクトについて話しあい始めるとなかなか終わらないですし、そこで決まったfeatureを実装してリリースすることにはまたbusiness面での次のフェーズの話に進んでしまいがちです。

一開発者としては、ソリューションとしての技術をもっと磨かなければならないなと、背筋の伸びた一日でした。知らないことはわかっているのに、調べ尽くして、試しきれていないことがあって、それらを今すぐに1つ1つ取り組んでいきたいです。学びながら、プロダクトを作るということを継続していきます。

運営のOpen Network Labと慶應藤沢イノベーションビレッジの皆様、貴重な機会を提供していただいたことに感謝しております。あと、やっぱりSFCはいいキャンパスだなぁと思いました。SFCで学部4年間過ごしたら、かなり価値観が変わりそうです。

2011年10月28日金曜日

ad:tech tokyoとタビールに行ってきた



写真は芝公園です。

アドテック東京 | デジタルマーケティングカンファレンスに行ってきました。ザ・プリンスパークタワーには3年前くらいに演奏しに行って以来だったので、久しぶりに行きました。ad:techには広告関連のビジネスモデルについての勉強を目的に行ってきました。どこでお金が発生するのか、どんな競合関係が存在するのか、営業の方々がどんなポイントを押してくるのか。そんなことを見に行って来ました。ビジターパスは無料で入れるので、企業ブースを見るだけなら意外と気軽に見に行くことができます。カンファレンスを聞く場合には有料のパスが必要みたいです。

どうしてもサービスをエンジニア視点で聞いてしまうのですが、やはり自社のサービスについて(時にはad + techの領域について)質問をしたときに的確な答えが返ってくる場合とそうではない場合があって、第三者的な視点ながらに、優劣を感じたりもしました。僕の性格的に、誰かに知らないことを「なんだ、そんなことも知らないんだ」と言われて初めて躍起になって勉強するというところがあるので、今回のイベントではわからないことをわからないとはっきり伝えつつ、たくさんお話しを伺うことが出来ました。僕の立場は顧客ではないにしても、誰にでも自分のサービスを簡単に(できれば30秒以内に)伝えられることは大事だとサンフランシスコにいるときにも感じたので、それを今回は聞く側の立場で見ていました。僕の広告業界に関する知識が足りなかったという面もありますが、技術的な視点からも、ビジネス的な視点からも、両面から満足できる説明をしてくれたブースは少なかったように思いました。逆に言うと、両方満足できるような事業をできているところは少ないというところなのかもしれません。来年はカンファレンスも聞きに行きたいです。

ad:techを終えてからはタビールというイベントに行ってきました。旅好きな人が集まる飲み会です。普段会えないような人と逢えてよかったです。みんな旅好きでした。そしてそんな様子を眺めながら、どんなサービスを作ったら良いのだろうと考えていました。ターゲットとなるユーザが目の前にいると、意識せずともそんなことを考えてしまっています。でもそれが楽しいのです。

最近、Stagehand_TestRunner - テスト駆動開発のためのテストランナー - Piece Frameworkを使い始めました。監視下にあるコードが変更される度に、phpunitを走らせるpearモジュールです。これのお陰で大分開発効率が上がりました。Modelのコードを保存すると、勝手にテストコードが走り、growlで通知されます。緑ならテストを追加、赤ならModelのコードを修正、という繰り返しがテンポよくできるので楽しいです。テスト駆動開発入門も読み終えたので、より効率的に開発できるように試行錯誤しているところです。テストに関する考え方が大分変わりました。次の段階としては、開発を続けつつ、Amazon.co.jp: xUnit Test Patterns: Refactoring Test Code (Addison-Wesley Signature Series (Fowler)): Gerard Meszaros: 洋書と、Growing Object-Oriented Software Guided by Tests: About the Bookの2冊を読みたいところです。


明日は研究室に行きます。

2011年10月25日火曜日

Time Tracking



研究・仕事・音楽・勉強・遊びと、どうもうまく時間を使うことができていないように感じたので、自分がどのように時間を費やしているかを調べることから始めることにしました。Time Trackingです。
Time Management, Productivity, & Project Tracking Software (Mac/PC) | RescueTime
https://www.rescuetime.com/

普段からマルチデバイスで作業するので、LinuxからもMacからも使えるようなものを探していたところ、RescueTimeに行き着きました。今のところ気に入って利用しています。しばらく様子をみながら使っていきます。これと手帳を併用していきます。個々の作業の効率は上がっているのですが、どうも全てに集中できているわけではないので、ある程度制御するようにします。RSSリーダーの設定も変えて、入ってくる情報も少なくするようにしました。

今日は研究関連の実装と調査を中心にやっていました。今定義しているRDFモデルの再検討と、いくつかのクエリを試しました。その後は、テスト駆動開発入門のPart1をひと通り読んでました。前にも書いたとおり、これを早く実践で使えるようにならないとまずい、という危機感があります。今の最優先事項の一つです。WEB+DB PRESSのNo.35のTDDについての特集にもざっと目を通しました。連載:[動画で解説]和田卓人の“テスト駆動開発”講座|gihyo.jp … 技術評論社も時間をつくって見たいところです。

明日も研究室へ行きます。

 

余談:

はてなブックマークって{URI}/rssでフィード発行してるんですね。僕のフィードだとこんな感じです。たまたまrssタグつけたブックマーク確認しようとしたらgoogle readerが開いてびっくりしました。(^_^;)

2011年10月23日日曜日

久しぶりの本番で演奏中の流れについて思うこと



今日は"内藤沢子マンドリンリサイタル-with-プラネット-スピリタ-マンドリンアンサンブル"に参加してきました。

本番は表参道のお洒落な会場でした。内藤さんを始め、演奏会を運営していただいたに大変感謝しております。良い時間を過ごすことが出来ました。本番の度に、呼吸をしなおして、ああやっぱり僕は音楽が好きだなぁと感じることができるのです。

スピリタのアンサンブルの皆さんとはCDの録音以来、楽しく演奏することができています。今回は内藤さんはじめ、たくさんの方に支えられて演奏できているということに感謝しつつ、演奏をしていました。

マンドリンという楽器は撥弦楽器なので、持続音を出すためにトレモロを多用します。トレモロは普通に聴くと16分音符ないし、離散的な音に聞こえるのですが、あるリズムまたは揺れになったときに連続音に聞こえることがあります。そういう効果を、マンドリンを長く弾いている人は意識的、あるいは無意識的に出すことができるように思います。マンドリンと一緒に演奏するときは、伴奏者としてのギター奏者は相手の呼吸、そしてトレモロの揺れ・振動・流れを聞いて、予測して、次の拍に入って行きます。今回はピアノとの2重奏もありましたし、いろいろな面でマンドリンの特徴を見ることができたのではないかと僕自身思っています。とりわけクラシックギターの場合、弦を捉えてから音を出すまでの時間がピアノと比べて調整しやすいので、呼吸という点では合わせやすいのかもしれません。それはタイミングという点だけでなく、音色という点でも同じことが言えます。今回は2重奏をしていて、本番は本番なりの呼吸の中で、マンドラテノールの音が、あたかも人の声のように、自然に、自由に伸びていくことを思いながら、演奏をしていました。そういう駆け引きの中で、演奏を楽しめました。きっともっと合わせの時間があれば、またもっと違った角度と深さと流れの中で、面白い表現ができたのかもしれないなぁ、とも思います。

次の演奏の機会に、また今日の経験を活かしていきたいです。今日はお疲れ様でした。


明日は朝からtrippieceの実装をして、夜は渋谷で会議です。

2011年10月22日土曜日

もし誰も教えなかったとしたら。



先週と今週、学部3年生の授業のTA(Teaching Assistant)に行って来ました。僕の所属していた管理工学科には3年生のときに管理工学科演習というのがあり、その演習の1つとしてプログラミングの演習があります。修士の学生はこういったときにTAとして、授業のサポートをしに行きます。管理工学科演習では、統計・会計・IE(Industrial Engineering)・人間工学・プログラミングなど、様々な分野から課題が出されます。僕の研究室は管理工学科の過程の中でも情報系に位置づけられています。

今回の演習内容は、JavaScriptを用いたインタラクティブなゲームの設計及び実装です。プログラミングが得意ではない学生も多い中で、比較的自由度の多い課題を出しています。3年前の僕の時にも同じ課題が出ていました。JavaScriptについては春学期の授業で少し触れられているものの、やはり苦手な子が多いようです。授業では4つ練習問題を出しており、JavaScriptのイベントハンドラの利用方法やDOMのManipulationなどについて実際に手を動かしながら雰囲気を掴んでもらうようにしていますが、なかなか思うようにできていない様子を散見しました。誰でも最初、プログラミングの学習はとても難しいように思えます。そもそも何をしたらいいかわからない、問題が何を聞いているのかわからない、なぜこのコードが動くのかわからない、document.getElementById()とは何ですか、といったものまでたくさんの質問がありました。リファレンスを見ても調べ方がわからない。サンプルをコピーしては見たけれど、その後どうしていいかわからない。そんな様子を眺めながら、プログラミングを教えるというのはどうしたらうまく行くのだろうかと、先週から今週にかけて考えていました。

いくら他にやることがあっても、研究室に聞きに来てくれたり、twitterやメールで連絡をくれた学生には極力教えるようにしています。きっとその20分なり30分が、その後のレポートだけじゃなくて1年、3年、5年といったところまで役に立つんじゃないかと思うからです。学部3年生といえば、まだ20才くらい。いろんなことを知った上で、考えながら書くプログラムは面白いはず。コンピュータを動かすにはあるルールに則らなければならないし、慣れないと時間もかかる。そういう部分を拭うことで、ぐっと楽しみに近づく。プログラミングって動いたらこんなに面白いんだ、意外と簡単に動くんだ…。そんな表情を目の前にすると、ああやっぱり教えてよかったなぁと感じます。そうこうして教えながら、@chibicodeさんの20歳を過ぎてからプログラミングを学ぼうと決めた人たちへは、プログラミングがわからないと思っている人から見るとどんな風に受け取られるのだろうかと気になりました。大学の授業のなかでプログラミングを教えるのは難しい、と言って教える側が思考を停止してしまうと、勝手に興味を持った人しかプログラミングはできるようにならないのかもしれません。授業の目的にもよりますが、僕個人としてはたくさんの人にプログラミングを通して表現したり、ブラウザ上で動くモノを作る楽しさを多くの人に知ってもらいたいのです。

もし誰もプログラミングを教えなかったとしたら。きっとプログラミングを一緒に楽しめる人が減ってしまって、僕も、他のエンジニアも楽しめないだろうなぁと思いました。目の前の誰かに教えることができているか、誰かのために立てているか、僕自身も誰かに(直接ではなくても、本を通じて著者から、GitHubのソースコードから、ささいなweb上での会話から…)教えてもらいながら勉強していているということを自覚しているか。教える側の人間としても、そんな当たり前の問いかけを自分に対して行う良い機会になりました。



今日も何冊か本を読み始めました。



TDD入門については以前から勧められていたのにも関わらず、なかなか手が付けられていませんでした。読んでみて、勧められた理由がわかりました。ああ、今まで読まなかったのかと思うとともに、明日から早速活かしていけそうです。分散システムの本は個人的に「分散システムって結局何なんですか?」と聞かれたら答えられない気がしたので、読んで見ることにしました。今日でざっと読みましたが、特に第5章の名前付けのところと第12章の分散ウェブベースシステムについては、今まで散らばっていた知識がよくまとまって書いてあるので読んでいて頭がすっきりしました。WEB+DB PRESSの総集編は一冊ずつ楽しみがら読んでます。今Nos.59,60の二冊だけ読みました。

明日は表参道で演奏してきます。

2011年10月18日火曜日

エンジニアと飲むのは楽しいです&ヴィラ=ロボス



今日の夜はお世話になっているエンジニアの方と飲んできました。もう本当に僕はエンジニアと話すのが好きです。技術的な話も、なんだかエンジニアってやっぱりいいですよね。PC、キーボード、サーバー、DB、実装、テスト、設計、言語、教育…。なんでも楽しいです。来年に向けてどんどんいろんなことを際限なく吸収しようと思います。

あと、今日はCDを二枚、渋谷のタワレコで買いました。ヴィラ=ロボス大好きです。


Amazon.co.jp: 20th Century Classics-Villa-Lobos: Villa-Lobos: 音楽
http://www.amazon.co.jp/20th-Century-Classics-Villa-Lobos-Villa-Lobos/dp/B004ZARYC8

Amazon.co.jp: Filomena Moretti Plays Heitor Villa-Lobos (Dig): Villa-Lobos, Moretti: 音楽
http://www.amazon.co.jp/Filomena-Moretti-Plays-Heitor-Villa-Lobos/dp/B000EVQ5P4


Filomena Morettiさんの方はヴィラ=ロボスのギターソロ曲がほぼすべて入っています。これで1500円でした。安い。


今から明日の研究ミーティングに向けて作業します!明日は(今日から)研究室にいます。

2011年10月17日月曜日

トップデザインを変更しました。



kentasuzuki.netのトップデザインを変えてみました。写真をコンテンツにかぶらない程度にばらまいてみたり。かぶってたらごめんなさい…。

今日はプレクトラム・ソサイエティー(略してプレ素)の練習で飯田橋に行ってきました。珍しく土日両方共練習にいってきました。プレ素の公式サイトも以前作ったんですが、Wordpress入れてトップの画像つくっただけでほとんど手をいれていません…。そのうち更新しないと、と言いながら半年くらい過ぎてしまいました。

練習後はジムに軽く行ってから、研究室へ。Redmineによるタスクマネジメント実践技法で取り上げられていたRedmine用のプラグインを入れてみました。中でも、r-labsで紹介されているWiki Extensionは重宝しそうです。
r-labs - Wiki Extensions - Redmine
http://www.r-labs.org/projects/r-labs/wiki/Wiki_Extensions

TrippieceでもRedmineをタスク管理に利用しており、進捗の共有に役立てています。また、本番用のWebサーバのソース管理に利用しているGitリポジトリから定期的にfetchさせて、Redmine上でもほぼ最新のソースコードをみれるようにしています。運用には主に現在の保守用のブランチと、最新のmasterブランチがあり、現在は2つのブランチを並行する形で開発を進めています。また、保守用のブランチは本番環境のDocumentRootと連動させています。具体的には特定のブランチにpushした次点でpost-receiveのhookスクリプトを走らせて、DocumentRootの方でgit pullするようにさせています。これだけでもだいぶ開発の効率が変わってきます。

余談ですがGitやRedmineを使った開発をするようになってから、コードを書く以外にやらなければならないことが増えました。開発は確実にしやすくなっているのですが、僕自身の開発に割ける時間が減っているというのもまた事実です。今は何であれ、必要なことはすべて調べるようにしていますが、来年以降自分がどういう立場でアプリケーションと向き合っていくか、ということを最近良く考えるようになりました。開発も好きですが、バックエンドも僕は好きなのです。とはいえあまり考えても答えはでないので、今は必要になったことをフルスピードでやるようにしています。

明日は一日中外出します。

2011年10月16日日曜日

演奏会のお知らせ×2


 

今日は朝から川崎にリベルテ マンドリンオーケストラの練習に行って来ました。来月本番です。徐々に本番も近づいていきて、少しずつ演奏に熱がこもってきました。今回メインで取りあげるクープランの墓がどんなふうに仕上がるのか、とても楽しみです。あと今回新鮮なのはMusiです。今日の練習での鷹羽先生の指示で、本番で演奏する楽しみが増えました。Musiもそうですが、演奏者として一見して演奏困難に思えるような曲は、まず一つ一つ音を出すことを楽しまなければならないのかもしれません。丁寧に楽譜を楽しんでいけば、全体の輪郭も見えてくるように思います。抜忍アスタリスクは去年の大阪国際マンドリンフェスティバルでの初演を客席で聴いていたので、そのイメージを活かしながらリベルテでの演奏を楽しみたいと思っています。抜忍アスタリスクはマンドリンオケが音と時間の空間を作りやすいように構成されているので、早くホールで演奏してみたいです。

リベルテの演奏会の詳細は以下のとおりです。

コンサート情報 : リベルテ マンドリンアンサンブル/マンドリンオーケストラ




The 8th Concert

2011.11.23(水祝) 開場 13:30/開演 14:00

トッパンホール (飯田橋駅)

一般 2000円 / 学生 1000円 ※当日チャージ制(当日現地精算・予約不要)

客演指揮:鷹羽弘晃
演奏曲目

Debussy/橋爪皓佐 スコットランド風行進曲

Faure/橋爪皓佐 エレジー

壺井一歩 抜忍アスタリスク

Kagel Musi

Ravel/鷹羽弘晃 クープランの墓





 

また、来週も1つ演奏会に出演させていただきます。マンドリンスピリッツの録音に参加したメンバーと一緒に演奏会をします。内藤さんのソロコンサートです。僕は二重奏一曲と、マンドリン・アンサンブルで演奏する予定です。

 




内藤沢子マンドリンリサイタル
with プラネット・スピリタ マンドリンアンサンブル

2011年 10/22(土) 開場18:00 開演18:30

倶楽部パソナ表参道 3階 イベントホール

(東京都渋谷区神宮前1-13-9 3F)

東京メトロ千代田線「明治神宮前」駅5番出口より徒歩1分
JR山手線「原宿」駅表参道口より徒歩3分






もしお時間ありましたら、是非お越しください。

2011年10月15日土曜日

Ubuntuを11.10にしてみたり、本を読んだり。



Ubuntu 11.10 ( Oneiric Ocelot )がリリースされたので、アップグレードを行いました。

OneiricOcelot/ReleaseNotes/ja - Ubuntu Wiki
https://wiki.ubuntu.com/OneiricOcelot/ReleaseNotes/ja

Ubuntu 11.10 へアップグレードを行うには - Ubuntu Japanese Wiki
https://wiki.ubuntulinux.jp/UbuntuTips/Install/UpgradeOneiric

ちょっとおしゃれになった感じがします。研究室では普段Ubuntuを使っています。

 

今日は2冊、本を借りました。

Amazon.co.jp: 白いインディオの想い出 - ヴィラ=ロボスの生涯と作品: アンナ・ステラ シック, Anna Stella Schic, 鈴木 裕子: 本

Amazon.co.jp: 言葉と物―人文科学の考古学: ミシェル・フーコー, Michel Foucault, 渡辺 一民, 佐々木 明: 本

 

それと、vimperator用のcolorschemeを作りました。Solarized - Ethan Schoonoverのカラースキーマを利用しています。

vimperator/colors/solarized.vimp at master from suzuken/dotfiles - GitHub
https://github.com/suzuken/dotfiles/blob/master/vimperator/colors/solarized.vimp

スクリーンショットはこんな感じです。





やや見づらいですね。Solarized自体がコントラストを低くして目に優しい環境にするという目的があるので、こういう用途には向かないのかもしれません。

夕方はAmazon.co.jp: Redmineによるタスクマネジメント実践技法: 小川 明彦, 阪井 誠: 本を読んでいました。gitのブランチの使い方で良い示唆があり、trippieceの保守に活かせそうです。

 

明日はリベルテの練習に行ってきます。

2011年10月14日金曜日

日常生活



こまめにエントリを書くのも良いなぁと思ったので、たまには軽めのエントリーを書きます。今日は、普段の生活スタイルについて書きます。


最近の1日はこんな感じです。

9:00 起床・朝食
10:00 登校。研究室へ。
〜10:30 技術系のニュース(TechCrunch, Mashable, Hacker News)、twitter、facebook、メールを確認する
~12:00 研究関連のシステムの設計、実装。面白そうな本があったら大学図書館で借りる。
12:30 昼食@学食
13:00 研究関連のシステムの実装。だいたい午前中に仕様を固めて、昼はひたすら書く。
14:30 - 15:00 休憩。大体ラポか大学図書館へ行く。
15:00 実装に飽きたので後輩に絡む。
15:30 再び実装。合間30分は借りた本を読む。
17:00 - 17:30 休憩
18:00 夕食
19:00 その日一日の技術系のニュースを読む
19:30 色々実装したり実験したりしてる。
21:00 ジムに行く
22:30 再び研究室へ。本読むか実装してる。新しい言語の勉強をするときはこの時間帯が多い。
23:00 skypeでミーティングしたり、技術的な相談に乗ったりする
24:00 実装と、明日やることを模索する
25:00 帰宅・就寝

ということで大体こんな感じで一日が回って行きます。理系の大学院生だと割りと似てるかもしれません。一日で頭使った時間が減ると嫌(?)なので、誰かと話したり遊びに行ったりした日の分は、一週間以内になるべく取り戻すようにしてます。とはいえfacebookやtwitterで遊んでる時間も割りと長いので、もっと切り詰められる気もします。


あと、最近は勉強や仕事をするときにはfocus boosterというのを使っています。

focus booster - home; try the pomodoro technique
http://www.focusboosterapp.com/

いわゆるpomodoro techniqueというもので、25分作業して5分休憩というセットを3,4回繰り返します。その後に30分休憩を取り、次のイテレーションに入ります。この方法は気に入っていて、作業をしていても没入感があります。ただ欠点は、一旦集中力が切れてしまうとリズムが崩れてしまうところかもしれません。


明日も大学に行きます。

2011年9月29日木曜日

Yesterday



昨日は大学マンドリンクラブの練習に遊びにいってきました。今週末が演奏会なので、練習も追い込みの真っ最中でした。曲はペールギュントより抜粋。僕は5年前、大学1年生の頃の冬の定期演奏会で演奏したことがあったので、当時のことを思い出しながら練習を見ていました。

演奏会の詳細はこちらです。

ALL KMC - 第48回 ALL KMCコンサート
http://www.keiomandolin.net/allkmc/temp/20111002.html

今日はイエスタデイ(John Lenon and Paul McCartney arranged by Toru Takemitsu 「ギターのための12の歌」より)を録音してみました。月曜日のレッスンで弾いたので、それを思い出しながら弾いています。Yesterdayのメロディはとても好きで、よく弾いています。

武満さんの編曲はギターの響き方の色が少し違います。他の編曲を弾いている時と比べて、青っぽいというか、音の混ざり方が不思議な感じがします。

余談ですが、今回の録音はいつもと違うギターを使っています。今週末の演奏会のために、僕のギターを後輩に貸しました。本番、ホール中に音を響かせてきて欲しいです。

イエスタデイ / yesterday

2011年9月18日日曜日

フェルナンド・ソル 練習曲 op.29-21

ハーモニクスだけで構成されている曲です。最近好きでよく弾いてます。今日は昼からアンサンブル練習に行ってきます。

sor_29_21

2011年9月9日金曜日

デザインから逃げない

屋上から。

サンフランシスコに来てから12日が経ちました。企業を訪問したり、実装をしたり、サーバを整備しているうちにあっという間に時間が過ぎていきます。サンフランシスコの環境にもだいぶ慣れました。気候はよく、野菜は安くておいしく、道行く人に話しかけても怪しまれません。どこに行ってもフランクで、この開放感はどこからくるのだろうと思ってしまいます。

実際にこちらに来て何をしているのかというと、主に開発、そしてミーティングです。今trippieceは再度コンセプトについて煮詰める時期を迎えました。α版のローンチから約1ヶ月経って、ユーザのみなさんから反応をいただくと共に、公開されたアプリケーションを眺めながら感じることが多々ありました。改めてtrippieceというサービスの目指すべき方向やコンセプトをとことん話しあって、よりよいサービスを作っていく、そういう再出発のフェーズにあります。

ここ数日、trippieceメンバーとミーティングをしていて、うまくものづくりに結びつかないことがありました。たしかにサービスはローンチされているものの、各々がtrippieceの方向性を別にもっていました。サンフランシスコの開放的な雰囲気もあってか、またこうしてゆっくりと話をできる環境に身をおくと、相手を信頼しながらも思いの丈を述べるようになるのです。お互いに率直な意見を述べ合い、ときには喧嘩のような模様になりながら、話を続けていきました。全員がプロダクトを良くしようとしているのに、一人ひとりの言葉が噛み合わず、意見が違っていき、喧嘩のようになるのです。喧嘩にならないまでも、どんどんとお互いの方向性がずれて行ってしまって、気が付けば対立した話し合いになっているという場面をよく見かけました。そういうときにいつも僕がとる方策というのがあって、今日はそういう点について話をしていきたいと思います。

まずは、敢えて冗長な文章によって導入をしたいと思います。trippieceのサイトを例にします。ログインをすると、ホーム画面が出てきます。画面の上にはサイトの大まかなナビゲーションとしてグローバルナビゲータ、左カラムにはユーザに関する情報及びナビゲーション、そして中央の広いスペースにはプランの一覧を表示させています。各プランの画像かタイトルをクリックすると各プランの詳細ページに移動し、プランの詳細な情報を閲覧することができます。プランの詳細ページには参加者の一覧やプランの詳細情報を掲載しています。プランに参加するとディスカッションボードというものが表示され、プランの参加者同士でコミュニケーションをすることができます。プランの作成は左カラムから常に行うことができ、ログインしたユーザは好きなときにプランを作成できます…。

非常に退屈です。あくまでもこれは見えているものについて説明しただけです。次に、もう少し変わった見方をしていきます。

"trippieceサイトにログインした。まずはプランが大きく取り上げられているな。なるほど、左上からプロフィールに移動できるのか。プランはたくさん並んでいるようだ。他のプランはどこから探せるのだろう。左にプラン作成のボタンがあるな。フォームが出てきて…、ああなるほど、こうやってプランを作成するのか。結局これらの入力項目が検索対象になるのだろうな。トップに並んでいるプランには人が集まっているのだろうか。どんな基準でこのプランは並んでいるんだろうか。プランに参加するにはどうしたらいいのだろう…、各プランのページに行けば参加できそうだ。参加すると何らかの責任が生じるのだろうか?…"

差こそあれ、初めてサイトを使うときはこのように考えながら進んでいくのではないかと思います。ユーザの体験そのものです。

ではもうひとつ、違う観点から話をします。Webアプリケーションをつくる目的とは一体なんなのでしょうか。文脈的にはユーザの体験、と言えそうですが、ちょっと待ってください。きっとWebアプリケーションというからにはもっと多岐に渡る要素があるのではないでしょうか。場合によっては、面倒なことを効率良く解決できるという役割であったり、お金を稼ぐことであったり、世界観を伝えることであったり、新しい価値観を作ることであったり、世の中を少しだけ幸せにすることかもしれません。僕はどれであってもいいと思います。しかし、ユーザの体験を向上させる、と一言で済ませてはいけない。その後に何をしたいのか、どんな変化があるのか、他のサービスにはないどんな違いが生まれるのか。もっと掘り下げて考える必要があります。

目的自体を汎化させては話が収束しないので、今回はtrippieceというサービスの目的、及び、コンセプトデザインについてここに書き、具体的にプロダクトに落としていく今後のフェーズについての僕なりの考えと方法を展開していきたいと思います。

上で述べたような話し合いを経て、僕らはやっとコンセプトを全員で作成することができました。そして作成したコンセプトに基づいて、今デザインのフェーズに移っています。コンセプトの話し合いではひどくコミュニケーションが行き違いになり、お互いに理解できず、まったく共感を得られない場面もありました。このままじゃユーザの体験を作ることはできないだろうと感じることもありました。ミーティングを重ねました。何度も、何度も、自分たちが何をやりたいのか、何のためにサービスを作るのか、どういう影響を与えたいのか、ということについて話し合いを重ねました。前回のミーティングで決まったことも、次のミーティングでは違う言葉に置き換えられてしまい、また一人、また一人と感じることが変わっていき、コンセンサスを得られずに話が流れて行きました。話し合いで全てについて決定するのは限界があるのではないかと、悩みました。

僕らの導き出した答えは、旅の理由、それをトリガーとしてユーザを惹きつける場所をつくるということでした。非常にシンプルでした。しかし、会社の立ち上げから半年経過して、やっと全員が自分たちのサービスの役割を認識しました。長い時間でした。良い答えがでたと感じています。この目的から全て始めることができるのだと思うと、それまでのどんな過程も関係なく感じられるのです。

全員で納得をした瞬間に、僕はそれを確実な言葉の塊としてメンバーの記憶に残すように努めました。同じ認識に基づいた言葉は、どんなルールよりも人を動かします。CEOもGMもデザイナーも、やっと自分の仕事につけるのです。確実な言葉に落としこむ。世界観を確定させる。だから制作し始めることができるし、PRや広報、資本の政策も決定できる。サービスの目的が決まって、初めて全員の仕事をお互いに理解できたように思いました。

このコンセプトを受けて、デザインを作っていく段階においても、ことばは常に大事な役割を果たします。今回はデザイナーだけでなく、チーム全員でインタフェースを作成していくという手法をとりました。デザイナーは手段として画像を作成しますが、プロダクトデザインは全員できるはずなのです。リビングのテレビにFireworksの画面を広げながら、具体的な画面を基に話しを進めています。ログインした後にユーザは何を考えるか。目に見えているものから考えることと、前からの遷移でユーザが想起しているであろうことをその都度思い描きながら、最小限のコンポーネントに落としこんでいきます。プランへの参加はどのような経緯で行われるのだろう。プランの作成者は何を考えるだろう。どんなプランだったら人を惹きつけられるだろう。その人を惹きつけるプランをどうやって見せることができるだろう。プランを一緒に作るにはどのようにすればいいのだろう。ああ、考えることは山ほどあります。でも、この過程はすごく楽しく感じられるのです。きっと、コンセプトの設計から全て全員で行っているからだと思うのです。結果としてインターフェースのデザインを落としこむのはデザイナー、実装するのはエンジニアであっても、このアプリケーションを何のために作るのかということを自発的に感じられているからこそ、発揮できる創造性もあると思うのです。デザイナーやエンジニアにとっては結果として負担が増えてしまったとしても、自分が納得したものを作るときには。どんなに技術的に難しく思えても、案外頑張れてしまうものなのかもしれません。きっとそれが小さなチームで良い仕事をするためのプロセスなのではないかと、今になって感じています。

そういったフェーズの中において、エンジニアとして僕は2つ気をつけていることがあります。1つ目はシステムにかかるコストを丁寧に知らせること。そして2つ目は全員が認識できる言葉でデザインについて語ることです。1つ目はエンジニアの義務としての役割で、持続可能なシステムの中で最大限可能なボーダーラインを示すということを行っています。固定費といった面もそうですし、各フェーズごとの自分の負担及び予想される作業時間についてもある程度見積もって、プロダクトデザインのミーティングの差異に共有しています。特に今のチームはエンジニアリングについては僕一人の領域なので、これを伝えないと完全にエンジニアサイドがブラックボックスになってしまうのです。これを避けるため、デザインのフェーズからある程度の内容を共有するようにしています。2つ目については義務ではなく、努力目標に近いようなものです。デザイナーだけがデザインをするのでは決してありません。インタフェースについて、ユーザの行動をつぶさに観察して、シームレスなアプリケーションになるよう、全員を説得するように心がけています。実際のところ、多くのエンジニアはユーザの行動を細かく観察可能なはずなのです。ユーザのクリック、スクロール、視点の移動といった物理的要因、及び、「このボタンはどのような意味を持つのだろう」「プランに参加するっていうのはどういう概念なんだろう」といったような認知的要因の2つの側面からユーザを観察すべきです。2つの側面からのユーザ観察は、コンセプトを反映させたアプリケーションを作るための手段として大いに有効だと感じています。そしてもっと多くのエンジニアがそういった面についても常日頃から言及すべきだと感じています。WebアプリケーションであればユーザインタラクションはJavaScriptによるDOMの制御がメインになりますし、裏側ではデータベースがスキーマを抱えています。アプリケーションのシステム的な全ての側面についてエンジニアは想像できるはずなのに、デザインとなるとあまり強く言い切れないのは、自分がデザインを作ることができないという思い込みがあるのかもしれません。でもデザインというのは見た目を作るだけないのです。ユーザの考えるモデルができて初めてデザインを行うことができるのだと思います。

今回の滞在においてはたくさんの発見をすることができています。今日ここに書いたことは、話した内容の10分の1も表現しきれていなくて、正直歯がゆいところもあります。それに、まだ実装フェーズに入っていないものがたくさんあって、エンジニアリングとしての説得力に欠ける部分も多々あります。ですが、今感じていることをストレートにまとめてみて、きっといろいろな場面で同じようなことを考えている人がいたとしたら、何かしら共有できるものがあるのではないかと思い、文章に起こしてみました。

こちらでの滞在はあと1週間となりました。いろんな人と会い、話し、そして思う存分吸収して、帰国後のエネルギーに変えていきたいと思います。


<今後の予定>

Samurai Venture Summit in Silicon Valley
Friday, September 09, 2011 from 5:00 PM to 10:00 PM (PT)
Ca 94301,


IT飲み会 in サンフランシスコ
When: 9月8日(木)19:00~23:00 太平洋標準時(Pacific Standard Time)
Where: NEW PEOPLE: 1746 Post St, San Francisco, CA 94115



Japanese Start-up Party
San Francisco (very close to 24th street mission station) · Saturday, September 10, 2011, 6-9:00pm

2011年8月22日月曜日

コンクール終了

GLC学生ギターコンクールに参加しました。予選敗退。今年も決勝に進むことができませんでした。

結果が出たときに、自分の名前がないことを確認して、ああ、今年も決勝にいくことができないのだなぁと感じると同時に、何か1つ糸が切れてしまったような気がしてしまって、しばらくぼーっとしてしまいました。音楽を通して、いろんな人にお世話になってきて、たくさんの友達ができて、時間を費やしてきたのに、ソロギターでは全然通じなかったのです。ああ、一体僕は何をしてきたのだろうと呆然としていました。

プログラミングをしているときも、論文を書いている時も、どこかでギターのことを考えていました。今も電車に乗りながら考えています。こういう感情になるのは、音楽をしているときだけなのです。僕の心のなかのそういう部分を担っている音楽のところが、いま妙に迷っているのです。

出ることができなかった決勝の演奏を客席で聴きながら、しばらく上野文化会館の空気にまかせて、何も考えずに舞台を眺めていました。独特な、かつ、幻想的な鐘の音で決勝が始まって、入ってくる一人ひとりの演奏を聴いていました。素晴らしい演奏がたくさんありました。感動して、いろいろなことを思い浮かばせられるような音がたくさんありました。ああ、やっぱり音楽はいいなぁと、客席で一人感傷に浸っていました。一人ひとり世界観がありました。ロドリーゴもデ・ラ・マーサもディアンスもポンセも、いい演奏が続きました。あっという間に決勝の演奏が終了して、ホールを後にしました。もう演奏を聴いただけで満足してしまいました。

演奏を聴きながら思い浮かべていたのは、今まで誰かと一緒に演奏してきた舞台でした。それらは楽しいことも苦しいこともありますが、一人客席に座りながら、ああ、やっぱり誰かと弾くということは何事にも代えがたい体験だよなぁとまた改めてホールの中で感じていました。そして目の前で演奏している人たちが、今まで練習してきたであろう時間を思ったりしていました。多くの時間が見えました。自分自身も演奏するからこそ、感じることができるのだと思います。みんな練習してるなぁと。プログラミングと一緒で、努力している人の努力の加減は、自分もプレイヤーじゃないとわからないのだろうと思います。去年参加した時よりも、舞台の演奏から、より多くの苦労を感じました。

そんなことを思いながら、今後の音楽との関わり方を考えていた一日でした。

2011年8月15日月曜日

大聖堂第3楽章

練習録音を載せてみることにしました。(podcastでも聴けます。)

いつもギターを弾くときは、毎回音を録って確認するようにしています。今週末はGLCのコンクールがあるので、それに向けて練習中です。

20110815_la_catedral

2011年8月12日金曜日

春学期を終えて

今日実家に帰省します。毎回実家に帰るために空港に来ると、前回帰省した時から何があったのかを振り返っています。

今回の帰省は正月以来になります。思い返せば、就職活動・trippiece立ち上げといったところが大きなイベントでした。コードと向き合う時間も増え、たくさんのweb好きな素敵な人達と会いました。総じて良い期間だったのだなぁと振り返りながら思っています。

あとから振り返って良い判断だったと感じているのは、自分はwebが好きで、そこに携わりたいという気持ちを曲げなかったことです。研究室や大学周りの友達が業務システム系の会社に行ったり、コンサルタントの職につくのを見つつ、一時期僕も自分の進路について迷いました。ちょうど今年の2月末頃のことでした。新卒として上記のような業界に属する企業で話を聞きつつ、違和感を拭うことができませんでした。ああ、僕は何がしたいのだろうと悩みました。その最中、trippieceの立ち上げに携わることになりました。

一般的に考えれば、就職活動真っ只中の学生が事業の立ち上げに関わるというのは無謀なのかもしれません。でも、やりたかったのです。根底にあったのは、自分はプログラムを書けるとはいっても、多くの人に使ってもらえるようなアウトプットをしていないなぁという気持ちでした。そして何より、自分の技術と向き合う時間を取りたいという気持ちがありました。ひとまずジョインし、アプリケーションを作っていく中で、楽しみを感じました。もう目まぐるしくやらなければならないことが増えて行きましたが、それでもやりたいことなら続けられるのだと改めて思いました。ああ、やはり僕はいろいろな人、友達、未来のユーザのこと、ビジネスのこと・・・、そんなことを考えながら、プログラムを書いたり、プロダクトをデザインしていくことが好きなのだなぁと思ったのです。これは自分がweb業界にいくことを決めるのに、十分な理由でした。

こうして自分の興味の向くままに身を任せたことが、今すごくプラスに働いています。少なくとも、僕が一緒に働いたり、遊んだりしている友達はすごく純粋で、みんな好きな事をやっている気がします。その環境が今は心地が良いのです。

あ、飛行機が着ました。19日まで北海道にいます。帰省している間は、なるべくゆっくりした時間を過ごしたいと思います。

2011年8月1日月曜日

trippiece α リリース、または、シードベンチャーでのエンジニアリングについ て

trippiece αバージョンのリリースを今日20時に行います。前回のプレリリースから45日経ちました。新しいメンバーも入り、trippiece, Inc.は賑やかになってきました。今回も僕が全体のエンジニアリングを行うことになり、今日のリリースに向けて準備をしてきました。たくさんの人にお世話になり、たくさんの時間を費やしました。今日、こうしてリリースを行うことができることにまずは感謝の気持でいっぱいです。

今回のリリースは、とてもつらいものでした。trippieceというサービスは、前回のリリースで悉く揺らぎました。チーム全員が悩みました。Webサービスのあり方、コンセプト設計の良し悪し、広報のあり方、プロダクトとの向き合い方。全員が自分自身の立場で、それぞれ思うことがありました。僕はエンジニアとしてチームに携わりながら、このチームの行き先に不安を覚えました。紆余曲折を経て、今日に至りました。その過程を少しだけ、この場に記しておきたいと思います。

話は4ヶ月前に遡ります。まず、コンセプトがありました。特に、 @ishidaian はビジョンから入っていきました。「新しい体験をつくる」。ワクワクするような体験を、今までしたことがない体験を、サイト上でつくろう。コアコンセプトはそこでした。僕らはこれをサービスに落としこんでいかなければなりません。さあ、コンセプトからプロダクトに落としこもう。どんな世界観を描こう。どんなプロダクトデザインが必要だろう。話し合いに話し合いを重ねましたが、最初の1ヶ月はまったくプロダクトに落とし込めませんでした。誰もデザインができなかったのです。webデザインではなく、プロダクトのデザインをすることができませんでした。時間の制約があるため、僕らは3月末にプロトタイプと称してtrippieceの初期バージョンを作成しました。しかしこれは無理やりwebのワイヤーフレームに落とし込んだ、メッセージ性のこもっていないアプリケーションでした。結局僕らは作り終わってから、自分たちの不甲斐なさに気が付きました。ああ、全くデザインができていなかったのだと、このとき初めてわかったのです。

45日前、trippieceをプレリリースという形で出しました。最初の失敗を踏まえ、改めてサービスの設計を見直しました。webデザインもやり直しました。しかし、このリリースは失敗に終わりました。チーム全員がその認識をしています。最も影響が大きかったのは、スケジューリングの失敗でした。こんな機能があれば便利だ、この機能は他のサイトにもあるからもっと増やそう、これはいいサイトになるに決まっている。そんな、感じのスタートでした。結果は散々でした。チーム内でのアプリケーションの試用が始まったのは、ローンチの6時間前でした。バグが溢れ出してきました。しかしローンチの時間は決められており、サイトを公開せざるを得ませんでした。正直、自分が書いたアプリケーションが公開されることが、あんなに嫌だったことはありません。完成していないとわかっているものを、僕が書いたアプリケーションとして公開しなければならないのです。チームでのものづくりがまったく行われなかった挙句の果てでした。同時に、自分の実装力のなさを痛感させられたイベントでした。

そして今日、改めてαのリリースとなりました。前回から変わったことはデザイナーが入ってくれたことです。 @kshidayo くんが全てのデザインを行ってくれました。ワイヤーフレームの作成はあっという間に終わり、僕のところには整ったデザインを表現してくれるHTMLとCSSが届きました。ああ、なんて素晴らしいのだろうと思いました。webデザイナーがいるというのはこんなにも嬉しいことなのかと感嘆しました。そしてサイトの機能も大きく見直すことになりました。不要な機能は削りました。viewを構築し、動的なサイトとしてstaging環境で動き始めたのは10日前でした。サイトを見ていて、前回よりも好感が持てるようになりました。でも不思議なことになぜか使いづらいのです。微妙にテキストが入りきらない。微妙にボタンが押しにくい。どこを押せば意図したことができるのかわかりにくい。「機能としてのデザイン」ができていなかった。webサイトの利用者としての僕たちは良いサイトにたくさん触れているのに、制作者としての僕達はまだあまりにも未熟だったのです。利用者としての目線になって初めて気がつくことがたくさんありました。ではどうするか。インタラクションに関して、もう一度手を入れなおしました。まだ手を入れたいところは、いくつもあります。もっとユーザ目線で作れる部分がたくさんあります。今後のバージョンアップでやりたいことも見えてきました。インタラクションのデザイン。これが次の制作の課題です。

僕の不安は、チームに実装を十分にできる人が不足していることから来ています。それは単純にプログラマが欲しいということではなく、プロダクトに関する考え方の不一致でした。僕はまだまだ実装の経験が浅いプログラマですが、プログラマとして感じている気持ちをチームで共有することができず、非常に苦しい時間を過ごしました。きっとプログラマなら誰でも、書くコードに思い入れがあると思うのです。アプリケーション全体の構造を頭に入れながら、機能を分割して、限られた時間を配分しながら実装の進めていく。また設計に不十分な部分があると思えば、書籍などから徹底的に調べ上げ、理想的な設計をプログラムに反映していきます。そしてサイトに来てくれる人たちが少しでも楽しんでもらえるように、何回も何回もエディタとブラウザを往復し、他の一切の情報を遮断して集中し続けるのです。コンセプトを反映した、バグのない、かつ、最小限の機能をもった、クールなものをただ作りたいだけなのです。そういう気持ちがチームメンバーと共有されない時間が長く続きました。小さいチームは、ただの個人になってしまったのだとそのとき感じたのです。きっとコードに触れることができない僕以外のメンバーの方が切にそのことを感じているのではないかと思っています。

今日こうしてリリースできるのは、僕の尊敬するエンジニアの方々から感じた熱意と、ただただ制作に熱中させてくれた環境と、支えてくれる友人がいたからです。今日からまた、動いているアプリケーションを支える日々が始まります。今回のアプリケーションに込められた何かが、少しでも多くの人に伝わってくれたら、エンジニアとしてこれ以上嬉しいことはありません。

trippiece.com

2011年7月13日水曜日

Mandolinspiritsリリースとインストアライブのお知らせ


先々月録音に携わらせていただいたCDがリリースされました。





今回はプラネット・スピリタというアンサンブルのギター奏者として参加しました。ふとしたきっかけで声をかけていただき、録音に参加させていただくことになりました。堀さんの独奏やマンドリンアンサンブル作品を中心としたCDになっています。アンサンブルの曲はすべて丸本大悟さんが作曲されたものです。

僕自身は大学からマンドリンオーケストラで合奏をしてきていたのでマンドリンと演奏することは好きです。今回集まったメンバーの方々はほぼ初対面の方々だったのですが、楽しく演奏することができました。ギターパートはギターアンサンブルPASSIONEの方々と僕合わせて4人での参加でした。堀さん指揮のもと、徐々に演奏ができあがっていくのを楽しむことができました。

CD作品として客観的に聴いても、自分が弾いていて愛着があるからかもしれませんが、素敵なCDになっているような気がしています。マンドリンの音楽というのはどうしてもニッチなところにあって、広く聴かれているとは決して言えません。今回の録音はすごく聴きやすくなっていて、ポップな音色になっている印象を受けています。そして何より、曲が好きです。演奏をしていて、丸本さんの曲はどんな人にも伝わるものがあると感じました。懐かしさ、みずみずしさ、若さ、そんな印象を受けながら演奏していました。




普段クラシック音楽の演奏をしているとよく忘れてしまうものがあります。僕が未熟なところでもありますが、なぜ演奏をしているのかわからなくなってしまうことがあります。楽しいからなのか、音楽を知りたいからやっているのか、今誰のために弾いているんだろうとか。演奏自体は楽しいもので、音楽も好きなはずなのに、集中できないことがあります。今回の録音はむしろそんなことはなくて、自然体で弾くことができました。録音の準備、そして録音当日に演奏をしながら、ああやっぱり演奏するのは楽しいことだなぁと感じられたのはとても嬉しいことでした。

音楽にかかわらず、誰にでも自分がいま何をしたいのかがわからなくなってしまうときがあるものだと思うのです。そういうときに心の拠り所になる何かがあれば、きっと他のことももっと頑張れるような気がしています。僕の場合はその中の1つが音楽です。少しでも誰かの気持ちを楽にさせてあげられるような演奏ができるようになれればと最近は思っています。




リリースにあたって、17日にインストアライブを行うことになりました。詳細は下記の通りです。


・二子玉川”KIWA”: 12:30開演 / 2500円
( ライブハウス KIWA[キワ] )
・渋谷タワーレコード6F(クラシックフロア): 15時開演 / 入場 無料
・銀座アップルストア3F: 19時開演 / 入場無料

ニュース&メディア情報 株式会社T.S.PROJECT INTERNATIONAL(T.S.P.I.)



ご都合よろしければ是非お越し下さい。

2011年7月9日土曜日

ストレートに伝えること

先日、土日を通して内定者合宿に行ってきた。久々に山の中で走ったり、海で遊んだりした。それら自体とても楽しめたんだけど、こうして自然に遊ぶことができるということは幸せなことだなぁと思った。魅力的な空気をもった友達がたくさんできて嬉しい。来年からみんなと働けると思うと、今から待ち遠しい。

人から出る、周りを巻き込む何かというのがある。これが魅力なんだと思う。やりたいことをやっている人たちの魅力はみていてわかる。好奇心、新鮮さ、潑溂とした何か。それぞれが何か人を惹き付ける。内定者はみんなそういう空気を持っていた。人事の先輩方に思わず、「どうやってこんな人たちを集めることができたんですか?」と聞いてしまう。初めてお会いした方も何人かいたし、何回か会っているメンバーもいるのだけれど、誰と話しても新鮮さをもっている。それはまだ回数を重ねていないからというだけではなくて、いつも新しい何かを持ってきて誰かを楽しませようとしていて、さらにそれが日常的で自然にそういう空気を出している人が集まっているからこそなのだと感じた。

サービスをデザインすることが増えたからこそ感じるのだが、ストレートに伝えることができなければ何も人に伝えられない。表現したいことを自ら知らなければ、人に伝えることを始められない。演奏でもプログラミングでも音を作るときでも全て同じ。その大事なところを自然と感じられることができる人がいる。時として我侭だと思われたり、変な奴だと思われたりされるのかもしれないが、それは魅力であり強さでしかない。そういう部分を芯に持っている人が集まっている場所に身を置けるということがわかって嬉しくなった。

やれることはどんどんやって、考えは全て伝えて、自分をどんどん表に出せばいい。動いてこのチームごと変わってしまえばいい。そうポジティブに考えた週末だった。

2011年7月4日月曜日

Passpotリリース、又は、エンジニアリングについて

7月1日、株式会社TQ様とTrippieceの共同企画でPasspotというサービスをリリースしました。

passpot
http://htn.to/xGrkfD

Passpotは旅人の記憶を記録するFacebookアプリケーションです。今までに行った国の情報を手軽に記録することができます。自分の渡航歴を友達にシェアすることで、自分の体験をより鮮明なかたちで伝えることができます。

今回は僕たちTrippieceとして初めての受注案件という形での仕事になりました。自分たちのサービスがありながら、他のサービスを作っていくというのは大変なことだということを感じるとともに、プロダクトに関する愛着はどんな形態であっても変わらないということも感じました。正直、たくさんの細かい修正点があがってくると、プロダクト自体は洗練されていくものの、エンジニアとしての手間は無限に増え続けるような気がしてしまい、初期から一貫してモチベーションを保って開発することができませんでした。これは僕自身のエンジニアリングに対する未熟さを知るとともに、仕事をすることの難しさを知るよいきっかけになりました。

僕はエンジニアとして良いものをつくりたいといつも考えています。誰かのためにどんなものが嬉しいだろう、どんなものが役に立つだろうということをいつも頭の中のどこかで巡らせています。主体的に考えているのです。そして本当に自分が作りたくて仕方がなくなったときに作り始めます。そうして自分の中のテンポをつくっている部分がありました。

今後エンジニアとして働いていくにあたり、こうした立場でものをつくっていく機会も多いと思うのです。そして、ものを作りながらお金をもらうということの意味を身近に考えられるようになりました。

今回のアプリケーションは機能をとにかく絞り、何をするアプリケーションなのかをユーザがすぐにわかるように意識してつくりました。無駄な操作はせず、手軽に国を入力し、友達に見せられる。そこだけでした。結果的にそれはプラスに働いたように思います。facebookアプリケーションだからこそ、手軽に共有できる何かを作成できることが大事なのかもしれません。

2011年6月29日水曜日

The Art of Computer Programming

The Art of Computer Programmingを読み始めた。

Amazon.co.jp: The Art of Computer Programming Volume1 Fundamental Algorithms Third Edition 日本語版 (ASCII Addison Wesley Programming Series)

きっかけは、数学ガール(結城 浩著)を読んで。参考図書になっていたので、気になって読みたくなった。と思いふと見上げると、研究室の目の前の本棚にちょうど置かれていた。偶然だ。

数学ガールは小説的でありながら、ひさびさに数学の雰囲気を味わえてよかった。高校時代に数学の歴史を一時期調べていたことがあって、そのときにバーゼル問題に出会った。あのときの感覚が蘇ってきた。πの不思議さを感じ、オイラーの世界への入り口を垣間見たのもそのときだった。感傷にひたってしまった。

僕はずっと小学校から高校までサッカー部に所属していた。高校に入ってからは、受験勉強をしなければならないという環境にありつつも、数学は楽しんでとりくんでいた。高校の数学の先生は本当に数学が好きな人で、よく本を紹介してもらったり、受験とはまったく関係のない数学の話題で盛り上がったりした。ちょうどそのころの感覚が、この数学ガールのなかの世界観に似ている。

アプリケーションを実装するということをはじめてしまうと、どうもプログラミングの面白さから離れてしまうところがある。(けれどまた、別の面白さもある。)プログラミングの面白さが、数学の素敵な部分につながるという瞬間が少なくなっていく。確かにコンピュータが動いているというだけで興味深いし、その挙動自体も僕の興味の対象の1つだ。けれど、学生でいる間に、もう少し計算機科学を興味の赴くままに味わいたいと思う。

2011年6月21日火曜日

もともと人間なんてソーシャルなんだから

最近いろいろなWebサービスのローンチの相談をうけることが増えた。今はアイデアをすぐに形にできる時代だし、面白いと感じるものはできるだけ早く世の中に出した方がいいと僕は思っている。

しかし、Webサービスを創るにあたって、発案者が自分でエンジニアリングをできないため、エンジニアやデザイナーを集めたいという場合がよくある。僕は依頼を受ける側の人間だ。そして「このサービスは素晴らしいから是非作ってほしい」と言われることがある。

そのとき僕が考えるのは、サービスの自体の魅力とメンバーの魅力だ。だから、初めてサービスを説明してもらうときには本気で話を聞く。ここは極めてシビアだ。時間は限られているし、何より魅力的なものでなければ作る気が起きないからだ。マーケティング的な観点で破綻していないことはもちろんのこと、そのプロダクトに込める熱意と、どういう価値をユーザに提供したいかということについては細かく聞いている。ときに厳しいと思われるかもしれないが、それくらい答えられない人と一緒に働きたくはないのだ。

最近よくあるのが、「このサービスはユーザ同士をつなげて、面白いんです!」との一点張りで主張されることだ。重要なのはユーザ同士を繋げることだけではない。しかし、ユーザを繋げることだけが目的になりがちだ。ソーシャルなサービスが増えるに従って、ユーザ同士を繋げるというアイデアが多く見受けられるようになった。でももっと掘り下げてほしい。なぜ人は交流したいと思うのか。そのサービス上で繋がることで今までにない価値が生まれるのか。代替えできるサービスがあるとして、優位性は何か。そしてそこで人が繋がり、十分なユーザが得られたらどのようにマネタイズしていくのか。そういう視点が足りないと感じてしまうと、ユーザ体験に落とし込むには先が長いと思ってしまう。

そんなこともあって、人間なんて放っておいても仲良くなる人はなるし、話もするんだから、もっとWebでやるから面白いことを純粋に考えてみたらどうか、と感じることが増えた。僕は人の生々しさに惹かれる。きっとそういうコンテンツのあるところに、人は集まる。その人が今まで考えつかなかったことをその場でやってもらうという経験作りが、どんなサービスであれ大事だ。

2011年6月20日月曜日

インスピレーションの源泉

上原ひろみさんのアルバムを借りて、いま聴いている。




私の音楽は毎日成長しています。ミュージシャンだけでなく、バスケットのマイケル・ジョーダンやサッカーのジネディーヌ・ジダンのようなヒーローとか、私は人生においてたくさんの人から刺激を受けています。最終的には、私のゴールは自分の音楽を通じて聴衆にエネルギーを与えることなのです。私にとってはこれが一番すてきなことなのです。マイケル・ジョーダンが宙に舞っているとき、誰もが彼からものすごいエネルギーを与えられています。私の音楽は人々のエネルギーのケミストリーについてのものなのです。その人々とはみんなのことです。私のオーディエンス、家族、ミュージシャンたち。それに私は木々や海、太陽からもたくさんのインスピレーションを受けます。深遠なエネルギーの在るもの全てに私は惹かれるのです。この世の中で一番奥が深くて素晴らしいのは物事と人々との間でエネルギーが行き来することであると、私は思っています。

〜 上原ひろみ - another mind ライナーノーツより。


ものすごいエネルギーのこもった演奏。こういう音楽を聴いてまた、人から人へインスピレーションが伝播していくのだと強く感じる。

2011年6月13日月曜日

演奏≒プログラミング

最近色々な人と会うことが増えた。特にこの3ヶ月はすごい勢いで色んな人に会っている。なぜこうして人と会うことが増えたのだろうかと、ふと考えた。

僕がものを作ることが増えてから、機会が増えた。今までは閉じたところでものをつくってきた。自分の技術が本当に通じるかわからなかったからだ。でも、必要に迫られて表に出すようになった。不足はまだまだある。けれど、今までより確実に面白くなった。人との出会いが増えたからだ。人と会うのは無条件に嬉しいことだ。

とはいえ、作ることのモチベーションを保ち続けるのは、大変なことだ。作るものには、

  • 自由に作ってよいもの。いくらでも好き勝手に遊んでいいもの。

  • 依頼されるもの。創意工夫の幅が狭いもの。


がある。前者は無条件に楽しい。砂場で遊ぶのと一緒だ。無邪気に色々なことを試す。これは新しい技術を試すときに多い。作ることは楽しい。小学校の図工の授業何かで、どういう仕組みなのかよくわからないもので戯れる、そのときの感覚に近い。わからないなりに試して、友達とあれこれ話しながら何かを作ってみる。いつになろうとそういう感覚というのは楽しいものだ。

しかし、気乗りがしないこともある。後者の場合だ。作っているものは時として一緒なのに、なぜか前者のような無邪気な楽しさはそのうちどこかへ消えて行ってしまって、気がついたら締切りに追われている。人から依頼されて作るのが100%ダメかというと、そういうことでは全くない。一緒に相談していていろいろな気づきがあることの方が多い。自分一人では考えてなかったであろう領域で物作りをすることができるのは、エンジニア冥利につきる。特にWebのエンジニアリングやスマートフォン周りなんかは身近な人にアプローチしやすいため、人の数だけアイデアがある。それを形にする時はやはり面白いものだ。それでも中には気が乗らないものもある。プロではないからなのだろうか。

今ギターを弾いていて、プロの音楽家の方々と話す機会もここ2、3年で増えて、改めて仕事に対する考え方が変わってきた。音楽家(特に演奏家)の方々も、仕事で弾いているのだ。プロのオケも、ソロ奏者も生活のために弾かなければならない。でもその演奏を聴いて僕達は感動したり、新しい発見をしたりする。

良い演奏をすることと良いプログラムを書くことは、似ている。でも、良い音楽をすることと良いプログラムを書くことは似ていない。良い音楽をすることと、良いプロダクトを出すことは似ている。たどり着くのは、「経験」だ。

とにかく今も先も、何か経験をつくれるところに身を置きたい。

2011年6月5日日曜日

学術

昨日まで盛岡で人工知能学会だった。普段関わらないような分野の研究発表を聴けるのは学会の魅力だ。自然言語処理、ロボット、中には市民活動を対象とした発表もあった。聴講者としても楽しい3日間だった。

僕はLinked Data関連セッションで発表させていただいた。Linked Dataとは、様々な事実の集合をデータとして公開し、相互に利用し合う枠組みのことを言う。欧米やアメリカでは政府主導でデータの開示が進んでおり、進展が著しい。Linked Open Dataといわれているところには、多くのRDFデータが集積し、新しいサービスの開発が進められようとしている。セマンティクスの世界が事実の集合の世界に根ざし、良い効果を生み出す布石になるのではないかと個人的には感じている。

この分野において最も難しいところは権利関係になのではないかと思う。研究用途だとある程度寛容ではあるものの、Web上のデータを利用するとなると、サービスプロバイダーの保有するデータの著作権といったものを無視することはできない。これらに対する解決策は大きく分けて2つある。

  1. トップダウン的に押し進め、役に立つサービスの立ち上がりを待つ

  2. ボトムアップ的に役に立つものを先に作り、世に示す


欧米各国では1の方法で普及が進んでいった。しかし同様のことを日本で行おうとすると、まだまだ現実には遠いのではないかという印象をうける。だとすると従来のWebがやってきたように、データを自製しつつ、サービスを立ち上げていくということの方が現実味がある。結局のところ、データが役に立つかどうかはサービス次第なのだ。それらのサービスに対し、役に立つと感じる人が増えたとき、初めてデータの価値が広く認識される。もちろん時間はかかるのだが、学術的な理論から飛び出して役に立つものをつくるというフェーズは、どの分野においても生じるものなのではないかと思う。

Webサービスを作りつつ、Webについて研究するということは、ある側面から見れば矛盾もあるが、お互いの分野から譲歩することは今後さらに必要になった行くと感じている。実際のサービスで利益をあげることを頑に否定するのでもなく、実現まで遠い技術や概念のことを遠くに置きすぎるのでもない。先を見据えつつ、一般の人に対して価値を提供するものを作ること。これが将来的に自分の役に立っていく視点なのだろうと感じた学会だった。

2011年5月26日木曜日

ものの儚さ

久々に父と話した。出張で東京にきた時はいつも話をする。

人生にはいくつかの段階がある。そして、死というものから人は目を背けることはできない。死という瞬間だけにとらわれず、その人の人生そのものを大切にする。

誰かと過ごした時間というのは、定量的に測れない何かがある。昔の、僕らがまだ子供だったころの写真には、面影が残る。その瞬間にその人と過ごしている時間は、後から大切なものだと気がつくものだ。

人はどうしても社会的な生き物なのだと僕は思う。信頼することができるのは、幸せなことだ。最終的な結果がどうであれ、誰かを信頼し、また信頼される行いをしていくということは、本能的かつ人の本質的行動のひとつなのではないかと思う。


余談

普段から電子機器に触れることが増えている。データはかたちのないものなのだと父は言う。一瞬、データは冗長化可能で、半永続的なものだと思い浮かんだが、アナログな写真のもつ雰囲気には届かない。実態のあるものに儚さを感じるのもまた、人の特性なのかもしれない。

2011年5月25日水曜日

チームでのものづくり

今日は研究室で作業した後、Trippieceのミーティングに行った。作業内容としては、Gitの原理を復習してwikiにまとめつつ、実装をしていた。来週は学会なのでその準備も並行して進めている。

ミーティングをしていて思ったのは、チームでのものづくりのやり方だ。今日はβ版へのリリースに向けた話し合いだった。要点をつかみつつ、どのような機能を優先して作っていくか。新しい機能はいくつも浮かぶのだが、話し合っていく中で絞り込みをかけていかなければならない。

新しいバージョンに進めるにあたり、機能の選定には以下のことに気をつけている。

  • ユーザにとって快適か

  • このサービスで実現したいことにどの程度結びつくか

  • ユーザにとってわかりやすいか

  • インタフェースだけで解決する問題か、内部も変えなければならないか。


オーソドックスなことであるが、全員でこれらを真に共有することは難しい。各々に思い入れのある機能もあれば、客観的に見ても評価し難い機能もある。その中で実現可能性を勘案し、いずれかの機能を実際に作ることを決めなければならない。広報的な視点も絡めば、ユーザビリティの視点も絡む。そして絡まってしまう。議論が入り組んでくればくるほど、論点を把握できなくなっていく。結局、本質的な部分から話題が逸れていってしまうと、サービスの質にも影響してくる。

エンジニアの立場として、あまり技術的な難しさを考慮しないようにしている。なぜなら、ストレートにメンバーが良いと思うサービスの形を実現することこそ、ユーザへの価値につながるからだ。逆に、技術的に難しいことであればあるほど、ユーザにとって新しい体験を生み出せる可能性が高いのだ。そして、技術的に難しいことを、ユーザフレンドリーに見せるということも忘れてはならない。技術的に難しいからユーザも理解し難いというのでは、サービスは前に進まないものだと思うのだ。

サービスを提供する僕らには、ユーザの体験こそ全てだ。それを実現できるチームを作りたいし、そういうチームで働いていたいものだと改めて実感した一日だった。

2011年5月23日月曜日

コードを書く時間

普段からパソコンの前にいる時間は長い。大体平均すると、1日13時間、1週間で約90時間程度は作業している。大抵の場合は集中しているので、あまり他のことに気をとられない。会話をすると集中力が一時的に遮られてしまうので、なかなか時間の管理が難しいところではある。そしていつも思われているのだが、四六時中実装しているように見えているらしい。実際は10%程度の時間しかコードを書いていない。

なぜか。手を動かす時間は30%ほどで、その3分の2はサーバや環境の設定をしている。意識しなくてもそういう割り振りになっている。残りの70%は調べ物をしたり、設計をしたり、資料を作ったり、本を読んだりしている。

コードを書いているときというのは思う存分集中できていて、かつ作るものがはっきりしているときだけだ。だから気分も高揚しているし、妙に頭の回転が速くなる。そして書き終えたらまた、次のことを考えている。考えているときは設計なり、次のタスクの切り分けをしている。

設計をする時間というのが実は貴重だ。設計には要件の定義から詳細設計まで含まれる。頭の中で作りたいものがフィックスされるまで、ひたすら考える。ただ考えすぎると逆に考えがまとまらないので、たまに離れる。このあたり、数学の問題を解くときの感覚に近い。受験勉強のときに、机の前でいくら悩んでも解けなかった問題が、家族と話しながら夕食をとっていて急にひらめく、といったことがあった。設計もしくはデバッグのときに、よくこういうことが起こる。だから、ふとした休憩時間にも、頭は動いている。

僕の本の読み方もこれに似ている。一度本を読むときは、考えすぎない。視覚からただ入れる。その次に気になるところを探す。単語単位でマインドマップ的に連想する。本の内容を想像していく。そして全部は読まない。気になったところだけ目を通す。そうすると後日必要な時に、その知識が勝手に浮かんでくる。実はこの過程が一番面白いし、自分のためになることが多い。

こんなことを書くのは変なことなのかもしれない。けれどこの感覚は自分のサイクルに取り入れられているし、何より効率が良いし、楽しい。だから時間を自分で管理できる環境にあるうちは、このサイクルをうまく回すことだけを考えている。そしてこうして文章を書いて頭を活性化させながら、また違う片隅でさっき書いたコードのチェックをしているのだと思う。現に、今ひとつ解決策を思いついた。完全に頭が休まるという状態がどんな状態なのかはしらないけれど、きっと完全に頭が休まるということはないのだろうと思う。休めば休むほど、実は考えているのではないかと最近は思うのだ。

2011年5月19日木曜日

伽藍とバザール

今日散歩していて、ふと思ったこと。僕が一人でつくったものというのは、ないのだということ。僕らはWebでアウトプットをするけれど、WebもネットワークもPCもOSもプログラム言語も、先輩方が作り上げてきたものだ。経済の渦中に技術はあれど、技術は人からしか出てこない。エンジニアとしての自分はもっとオープンでありたくて、ビジネスをする人間としての自分は隠したがる。でも、本当にありたいのは、オープンで居続けることだ。

一つのきっかけとして、毎日使い、改良を続けている設定ファイル集を公開することにした。僕の手のようなもの。

https://bitbucket.org/suzuken/dotfiles

もちろんこれからも毎日変わっていくし、他の人が使うには使いづらいところも多々あるかもしれない。でも自分なりのノウハウが、情報を必要としている誰かに届くことの方が重要だと思う。そして、僕はただ設定を書いただけ。今愛用しているツールが、もっと便利になれば嬉しい。それでいいと思う。

2011年5月17日火曜日

Trippieceプレリリースと、反省と。

5月16日付でTrippieceというサービスをローンチしました。

http://trippiece.com

2月末にジョインしたので、2か月半ほど関わっていることになります。サービスリリースまでにたくさんのプロセスがありました。実感としては、ようやくリリースするところまで来たけれど、まだまだ未熟すぎる、というところです。

Trippieceは「プラン」を中心に、ユーザに新しい体験をしてもらうことを中心としたWebサービスです。あるユーザがプランを提案すると、そのプランについてサイト上で話し合いながら、実際に行動に移していきます。今回のプレリリースでは、プランを提案し、話し合う部分が実装されています。僕はこの中でシステム周りのことをほぼ全て担当しました。サーバ管理、設計、実装といった作業が中心です。

サービスをローンチするために、メンバーとたくさんの話し合いを重ねました。一度作ったサイトを、全てボツにしてもう一度作りなおしました。作り始めてから、またサービスの方針が変わることもありました。しかし、自分たちで設定したローンチの日程を変更することはしませんでした。エンジニアの身としては、作るものを早く決めて、詳細な要件ができあがれば、後は実装するだけなのでその方が楽です。一度作ったサイトを破棄するのは、通常であればありえない判断なのかもしれません。

僕が今回リリースするにあたって大切にしていたのは、決してサービスの基礎設計・デザインに妥協してはならないということです。今回のプレリリースでは満足な実装を行うことができませんでした。そこにはディレクションや広報的な事情も絡んでいました。なかなか実装のフェーズに入れず、エンジニアとしては待つ時間が長かったというのも事実でした。しかし、サービスのコアコンセプトが固まり、メンバー間での納得が深まれば深まるほど、今後サービスとしての価値が高まっていくと考えているからこそ、敢えてその部分に時間を費やしました。なので、技術的に満足できていないところは多々あり、多くの方々にご迷惑をおかけしてしまったことも大変心苦しい部分ではありますが、プレリリースという形でサービスの種を公開できたことは、非常にプラスでした。

課題は山積みですが、使いやすく、多くの方に何か新しい体験をしていただけるサイトになるよう、努力していきます。

2011年5月15日日曜日

合わせずに合わせる

今日はレコーディング初日だった。17:30入りで23:00まで。

スタジオで録音するのは初めてのこと。普段家で録音をすると、自分の音が自分の音でないように聴こえる。しかし、今日は自分の耳でいつも聴いている音に限りなく近い音で録音されているように感じた。レコーディングエンジニアってすごい。

マンドリンの音はオンマイクだと録りづらいらしく、音作りが難しいとのことだった。クラシックギターは比較的オンマイクで採音されていたようだ。テイクの後、その場で試聴し、録音のバランスを調整しながら進めていった。レコーディングでは何度も同じ曲を弾くことになるとわかってはいたものの、集中力がうまく持続できず、最後のほうは指のコントロールが思うようにいかなくなってしまった。普段の演奏会のように一度の演奏にすべての集中力を注ぎ込むのではなく、丁寧にバランスを感じながら弾いていくのは新鮮な経験だ。演奏会では目の前にいる方々に向かって弾くので、伝えるイメージをもちやすい。しかし、録音だと聴き手との距離感を見失いやすいように感じた。テイクの後の試聴で、自分たちが聴き手の立場を意識して、何を求められているかを神経を研ぎ澄ませながら感じなければならない。難しいけれど、演奏会本番とはまた違った面白さがあった。

今日演奏して感じたことは、録音においてはどうしても縮こまった演奏になりがちだということだ。音楽の自然な流れや呼吸を感じず、互いに合わせすぎてしまうときがある。ビードが重くなりすぎ、流れがとまってしまう。個人的には演奏会の場であれば、その場の流れに任せる気持ちになりやすいのだが、録音では慎重になりがちだ。合奏というのは不思議なもので、合わせようと意識するとかえって合わなくことが多々あるのだ。いい演奏になるときは、全員のイメージが共有されて、各自がある程度自由に弾いた時だ。そのほうが、なぜか結果的に合うのだ。

明日は9:30にスタジオ入り。集中して演奏したい。

2011年5月11日水曜日

ソーシャル性

今日はジムに行って軽く走ってきた。更衣室で着替えていると、立派な上半身をしている人がドライヤーで髪を乾かしていた。僕も隣で髪を乾かしていたので、鏡越しに様子を観察していた。よく鍛えている人たちほど、自身の体をまじまじと鏡で見ていることがわかった。

ソーシャルなものはWeb上にたくさんある。ソーシャルな要素をサイトに散りばめることによって、他の人の目を気にし、自分をよりよく見せようとする気持ちが芽生えてくる。見栄を張るのだ。見栄を張る仕掛けを、作り手が組み込む。それにより、サイト上に個々の正確を出すことができるようにするのだ。

最近自分自身がはまりやすいのは、気軽に、時にその他のサービスと連携しながら、個性を主張できるサービスだ。限られた時間の中で、自分らしいことが簡単にできるサービス。そしてまた、インプットしたデータを外部の人に魅力的に感じてもらえるものほど、うれしさも大きい。

逆に、個性を出せないサービスは、情報を得るだけになってしまった。情報を得るだけのサービスは、その都度検索して必要なところだけ参照して用済みだ。特にそのサービスでなければいけないという理由はないのだ。もし、情報を提供することが個性を発揮することになるなら、そのサービスに対する視点はがらっと変わるのだ。wiki的ともいえる。

自分自身がどのサービスのどの点に魅力を感じているのかを整理して、自分の作るサービスに落とし込むことが大事だ。時間の許す限りこの部分は大切にしたい。

2011年5月7日土曜日

実践と学業の中で

今日は大学院の授業に3つ出席した。DB特論、OS特論、スマートメディアコミュニケーション論。今年はCS系の科目を多めに申請している。専門外の科目を、専門分野の先生に教えてもらえるのは純粋に面白い。

OS特論は仮想化技術についての講義だ。仮想化の発祥から、いくつかの方法論の比較を行う形で授業が進んでいく。仮想化のアーキテクチャについてはVMwareの利用経験があったのである程度は創造できていたものの、順序だてて説明されてると新たな発見がある。XenとVMwareのスタンスの違いや、Intel特有の構成などについても参考になる。VM上のメモリアドレッシングについては予想通りだった。物理メモリへのアドレッシングには一度VM上の仮想的なメモリのアドレスを把握してから、VMM側で物理メモリにマッピングするというのは想像していた。最近その辺りを直接物理メモリへのアドレッシングをしてしまう機能もあるとのこと。これも正常な進展だと感じた。

DB特論はRDBにおける非確定情報の理論的取り扱いに関しての議論だった。あるタプルの一項目が変数の場合、インスタンスはある制約のもとに予想される。その予想されるインスタンスの集合をrep(T)で仮定していた。また、L透過性の議論においては、インスタンス集合とテーブル全体の示す集合が等しいという命題に関して検討した。結論から言うと、タプル内変数があるとL透過性は導くことができないため、あまり有用な議論にはならなかった。

また授業内で、Coddの12の規則(http://ja.wikipedia.org/wiki/コッドの12の規則)が簡単に紹介されていた。この定義はもう一度見直しておこうと思う。

久々に授業を受けて思うのは、受け身の姿勢をとっている時間が長ければ長いほど、時間を無駄にしているということだ。これは事業を意識したり、仕事でアプリケーションを作り始めてから感じたことでもある。今目の前で展開されている論理が、実際にどのような場所で役に立つかが自分の中で明確になればなるほど、知識として定着しやすくなるものだ。実践しつつ、学ぶ。これが最も効率的な学習をするために必要な条件だと思う。だから今、学ぶ時間が貴重なものになっているし、事業を作ることとの相乗効果があがっていることを感じている。

2011年5月6日金曜日

仕事と職業

就職にあたって、多くの人が迷うことになる。様々な業界があるので、外部環境や内部環境を考慮しつつ、志望業界を絞っていく。その選択肢は多岐にわたる。

僕が就職するときに結論を導いたのは、自分がやりたいことを明確に文章化できたときだった。自分の仕事に対するスタンスとやりたいことを明確にして、後はそれを実現できる環境を選んだ。周りの友達からは「なぜ大企業に就職しないのか」ということも言われるのだけれど、その点については全くこだわりはない。そしてその観点から企業を選んではいない。やりたいことがあって、その環境が在ったのが、Web業界であり、ベンチャー企業だった。

多くの業界の知人がいるし、様々な分野で勉強に励んでいる友達もいた。学業が純粋に好きで、経済の正す立場に我が身を置くと決断する友達も入れば、マイペースに生活を維持して給料をもらいたいという観点から就職先を選んだ友達もいた。自分の友達という世界の中でも、小さな経済圏ができているようなものだ。だから周りの人がどこにいこうと、僕の決断にはあまり関係がなかった。そして、誰がどこに就職するかということに対して、あまり関心がなかった。僕が見ていたのは、その人が何をしたくて、仕事を選んだのかという点だけだ。

僕も最初は悩んだ。コンサル業界やSIer業界も見た。しかし、途中で足が止まってしまった。魅力を感じなかったからだ。その中で働いている人で、僕の目から見ても魅力的な人は少なからずいた。僕自身が働いているというイメージがあまり湧かなかった。自分のやりたいことを素直に感じるというのは、そう簡単にはできないことだ。どこか違和感を感じたとき、そこで立ち止まる人と立ち止まらない人がいる。直感的なものを大切にするには、自分の感情に素直に反応しなければならない。そこには、打算的な考えはない。今までの経験と、知識だけが影響するものなのだと思う。

良いと思うことを良いと素直に言えるだろうか。これは僕にとって難しいことだった。音楽でもそう、技術でもそう。答えのないことに自分なりの答えを出すことの難しさやもどかしさは、どんな尺度に置き換えようとしても表現し難い。僕の中で素直に良いと思うことは、「創り手としての創造力に従い、利用者にストレートに届くいいものを創ること。」だった。この感情が一番大切なものだった。

どうしても、些細なことや環境的なことを何度も計算してしまうことがある。けれど、一番大切なのは自分の考えに率直に身を委ねて、100%打ち込むことだと感じている。そのとき初めて覚悟ができる。これは音楽活動や起業の体験を通して得た、教訓の一つだ。

2011年5月5日木曜日

技術は人のためにある

コンピュータサイエンスを学ぶ身として、新しいフェーズにさしかかりました。

今年に入ってからのこと。2月末からスタートアップの立ち上げに参画しました。3月末に登記が完了し、株式会社となりました。5月16日に初めてサービスをローンチします。

Webのエンジニアとしてまだまだ知らないことがたくさんありますが、新しいサービスを考え、会社を興すというフェーズは様々な体験が詰まっています。技術者としての私は、サーバの管理からクライアント及びサーバサイドの実装までほぼ全ての面について関わらなければなりません。現実的な問題も山積みです。しかし、最初から確信していることがありました。それは今でも変わりませんし、これからも変わることがない考えです。それは、技術は人のためにあるということです。

ベンチャー企業は、今までの経済性を崩すためにあるのだと思います。昔ながらの方法でできなくても、少し方法を変えれば可能なこと。少し形を変えれば、新しい面白さが見えること。利用者から見れば些細なことかもしれませんが、面白い少しの工夫を見いだし形にするためには、サービスの本質を見抜く必要が在りました。

「このサービスはここが価値だ」と、大切な部分を見抜くことこそ、僕らのようなシード段階の企業において最も大切なことです。しかし、それは大抵難しいことです。答えは一つではありませんが、私たちなりの形でそれを世の中に問えばいいのだと思っています。ベンチャーのメリットは、僕たちの頭で考えたことを実現するために、100%の努力を傾けられるということです。新しいサービスを創るというのは、そういうことだと思うのです。

技術者として身につけなければならないことは、これからたくさん出てくるのだと思います。創ることに妥協せず、地道に取り組んでいきます。

2011年4月30日土曜日

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